青臭さ香る芝生の上にて犬とフリスビーに興じる男の子それを羨ましそうに眺める女の子家族サービス中であろうビールで鼻を赤らめた父親誰にも聞こえないであろうに顔を寄せ合いお互いの耳に囁きあうカップル日当たりの良いのベンチに腰かけ鳩に餌をやる初老の男性据置きのゴミ箱を巡回している清掃員遠くのビルのそのまた向こうでゆっくり動く雲それらを眺めながら流れた涙は木もれ陽のせいだろう