デコラのひとりごと。
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2002年08月10日(土) 眠り病。

木曜の夜から、彼がきていた。
そうして、今日の昼頃帰っていった。

それからずっと、眠っていた。
いろんないろんな夢をみた。
父や母や姉や彼や友達の。

目が覚めると外はすっかり夕暮れで。
私は窓辺に座り込んで、彼の大嫌いな煙草を吸った。
数日ぶりの味に、夢と現実のことを考えた。
眠りすぎた夕暮れはいつも記憶が曖昧。

彼と食べた昼食の中華も
真夜中に幼なじみが水着を借りにきたのも
母からの電話も
今日の大雨も
大好きなあの子の悲しみも
さっき、姉と一緒に出かけたドラッグストア
あれは夢?これも夢?
もういないはずの父が、もう一度その曲を聴かせてくれと言った。

煙草を消して、冷蔵庫を開けると
昨夜、友達が持ってきた水着のお礼のプリンとヨーグルト。
彼の食べ忘れたレアチーズケーキ。
うん。これはきっと現実。
私は彼の忘れものを食べながら、ふと
海に行くんだと嬉しそうに言っていた友達と今日の雨を思って
あ〜あ。と他人事ながらもため息をついた。




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