デコラのひとりごと。
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木曜の夜から、彼がきていた。 そうして、今日の昼頃帰っていった。
それからずっと、眠っていた。 いろんないろんな夢をみた。 父や母や姉や彼や友達の。
目が覚めると外はすっかり夕暮れで。 私は窓辺に座り込んで、彼の大嫌いな煙草を吸った。 数日ぶりの味に、夢と現実のことを考えた。 眠りすぎた夕暮れはいつも記憶が曖昧。
彼と食べた昼食の中華も 真夜中に幼なじみが水着を借りにきたのも 母からの電話も 今日の大雨も 大好きなあの子の悲しみも さっき、姉と一緒に出かけたドラッグストア あれは夢?これも夢? もういないはずの父が、もう一度その曲を聴かせてくれと言った。
煙草を消して、冷蔵庫を開けると 昨夜、友達が持ってきた水着のお礼のプリンとヨーグルト。 彼の食べ忘れたレアチーズケーキ。 うん。これはきっと現実。 私は彼の忘れものを食べながら、ふと 海に行くんだと嬉しそうに言っていた友達と今日の雨を思って あ〜あ。と他人事ながらもため息をついた。
decora
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