台所のすみっちょ...風子

 

 

適材適所 - 2004年07月07日(水)

今、住んでいる所は開発地区なので、

道を整備したり物を建てたりと、そこここで工事をやっている。


駅前の横にある空き地もそんな一つだ。

何をしてるのか分からないが、フェンスで囲われ、中は鉄骨とかがや山積みで、

出入り口には女性警備員がいつも立ち、前を通る通行人の安全に気を配る。

そこは、私の家から駅に向かう時は必ず通る場所。

あと一息で駅だ、といつつ、角を曲がると、

目に飛び込んでくる場所だ。

だが、何を隠そう飛び込んでくるのは工事ではい。

門番である女性警備員の方。

私はいつも、彼女に驚きを隠せないでいる。

なんたって、化粧が濃くて。

真っ白なファンデーションで厚く覆われた顔。その上に描かれた海苔みたいな眉。

そして、苺ジャムを塗りたくったようなコッペパンふうな唇。

肩に鼓でも乗せてあげれば、それはもう、、

「いよ〜〜、ポン!」といったお能の世界だ。


ここんとこ、毎日暑い。

うだうだとダラケて歩き、角を曲がって遭遇する彼女の顔。

そのたびに私はギョッとしてハッとせずにはいられない。

そして、夢から覚めたようにシャキシャキと歩かざる終えなくなるのだ。

これなら、たとえ、鉄骨が飛んできても俊敏によけられるハズ。


警備には持って来いの女性。

適材適所とは、こういうことを言うのだと、

私は毎日、感心している。


おしまい。



...




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