台所のすみっちょ...風子

 

 

ブラザー。 - 2005年02月26日(土)

この町に住んでみて、意外だったことがある。

それは、英語を話す人が予想に反して多い、ということだ。

例えば、私のバイト先。

失礼だが、とてもそういうふうには見えない、といった感じの

おじさんが英字新聞のサイトを見ていたり、

おじいちゃんがタイに英語でメールを打ったりする。

外人にあれやこれや質問され、困っていた私を助けてくれたのは、

普通の主婦にしか見えない、やや太ったおばさんだった。

ここはお江戸の文化を色濃く残す下町。

あくまでも「ハ〜イ!」より「おう!」が似合う町なのに、だ。


今日、家の近所で二人の、自転車に乗った兄弟らしき小学生を見かけた。

歩道を一列に走るその姿は、前が小学校の五年生のお兄ちゃん。後ろが

三年生ぐらいの弟だっただろう。


弟が兄の後ろを追いかけていた。

だが兄は人の波の間を蛇行するように抜けてゆき、

そう、たぶん弟は兄を見失いそうになることが

恐かったのだろう。

突然、「ちょっと〜待ってよ〜、ブラザァ〜!」と声を上げた。


今の叫びは「ちょっと待ってよ兄ちゃん!」ってことに違いない。

前から来た彼らとすれ違いざま、私はそう心の中で訳し、

そして深く思うのだった。

何故、わざわざ「兄ちゃん」が英語なのか?と。

やはりこの町はあなどれない・・と。


おしまい。


...




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