正しい人。 - 2006年01月27日(金) 長らくバタバタしていて、日記をお休みしていたのだが、 どうにかこうにか、生活が形になってきたので、 ようやく再開の運びとなりました。 さて、ここに住んで2ヶ月が経とうとしている。 地域的な印象としては「正しい人ばかりだ」ということだ。 それまでいたところは、もっとアジアンチックな、 例えば、水割り作って30年、といったような顔に土気のない金髪のおばさんや、 今どき、シャコタン乗って10年といったような若者。 ファッション誌も見ないのか?と疑いたくなる、袖脇に アルファベットのロゴが入った上下のジャージを着る男性。 もちろん、外国人の方々も多数いた。 そう、「人種のるつぼ」てな感じであったのだ。 それに対して、ここは シャギー入りの明るく染めた肩までの髪をした、ダウンにジーンズといった、 「正しい主婦」。 ピッタリのロングブーツに白いボアつきのセミロングコートを着た「正しいOL」 グレーのウールコートの下に三つボタンのスーツ、靴はピカピカといった 「正しいサラリーマン」 もうリタイアしただろうな、と思われるシニアの方々も 地味めではあるが清潔そうで、前に住んでたあたりみたいに、 決して酒臭かったり、独り言を言ったり、ましてや家が無いふうな感じではない。 つまり、みんながそれぞれに「正しい」のである。 実は今日、ハローワークに行って来た。別の用事で近くに顔を出したので、 ついでに寄ったのであった。 せっかくだから、登録もしてみたのだが、登録用の書類に記入し、 カウンターまで持っていくと、対応してくれた職員は、いかにも公務員といった、 少しハゲた太い黒ぶちのメガネをかけた60ぐらいのおじさん。 彼は初め、黙って私の書類に目を通していたのだが、 しばらくするとピンと背筋を伸ばし直して、 向かいに座る私の名前を大声で言った。 それがあまりに気迫に迫るものであったため、思わず「ハ、ハイ!」 と返事をすると、ひと言、 「ここに生年月日をお書き願えますか」。 記入漏れであった。 それにしても、たかだか生年月・・・いや・・なんときっちりした対応であろう。 やはりこの地域、公務員も「正い人」だった。 おしまい。 ...
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