春菜の日記
日々のこと、脳内のこと、いろんなこと。

2003年03月30日(日) こころの病気への偏見について、私が思うこと、徒然。

メンタルな病気を抱える人は2重の苦しみを背負っていると思う。

ひとつは、「病気の症状による苦しみ」
もうひとつは「病気への偏見による苦しみ」




確かに、現代社会では、メンタルな病気に対する、表面的な差別や偏見は減ってきたかもしれない。(大学で勉強した知識上の話)




しかし、人の心の中には、まだまだ、根強い偏見や誤解があるように感じる。。

しかも、「偏見」とひとくちにいっても、その内容は時代に応じて変わってきているような気がする。

「メンタルな病気を持っている人=変な人、怖い人、理解できない人。」
というように、わかりやすい偏見はまだまだ根強くあるものの、今は、昔の日本に比べたらマシになってきているとは思う。
そう思いたい。




でも、精神科の敷居が比較的低くなった現在では、ときに、昔はなかったような偏見や誤解の声を耳にする。

例えば
「メンタルな病気を持っている人=病気を理由にして逃げている人。」
「メンタルな病気を持っている人=病気をアイデンティティにすることでしか生きられない人。」
「うつ=怠け。」
「自傷行為(リストカット、ODなど)=構って欲しい、注目して欲しいが故の行為。」
「自傷行為=病気の勲章。自慢のタネ」
「アダルトチルドレン=ただのモラトリアム、親のせいにして逃げてる人。」



などなど、考え始めたら、いくらでも思い出せる。
これらは、特に、ボーダーの人に対してだと思うけど。。





私も、うつや、不眠で苦しみ始めて、どうしようもなくなって、病院に駆け込んで、薬を処方してもらった時。家族に言われた。

「そんな病院に行くと、本当に病気になるよ!」(本当の病気って何・・?)
「あんたのは、生活習慣病や!」(生活習慣病って、意味が違う気が・・)
「季節のせいだよ。」(春夏秋冬、そう言われても・・)

また、「何がしんどいのか話してみて。」と言われて、正直に話すと
「何で、そんなに病気のことを誇らしげに語るの!!!」

するべきことができなかったとき、「どうしてできなかったの?」と聞かれ、ありのままに話すと、
「病気に逃げたらアカン!!!」
「みんな、必死でがんばってるのに、どうしてあなただけ甘えて逃げるの?」






う〜〜〜(−−;
グサグサグサグサ!!

これって、レイプされた女性に向かって
「あなたにもスキがあったんじゃないの?」と言うのに似てると思う。
なんて反論しても、きっと、「また馬鹿なこと言ってるよ。」と笑われるだけだろう。





そりゃ、確かに、そう言いたい気持ちもわかる。
生きて行くのは、誰にとっても大変なこと。
病気かどうかなんて関係なく。

精神科に通っているからって
薬を飲んでいるからって、
一生懸命働きもせずに、人から優しくされたいなんて思うのはムシがよすぎる。


わかってる。
わかってるんだよ;お;お〜。






確かに、今まで会った、メンタル系の人の中には、
話す内容が、薬自慢・症状自慢・不幸自慢にしか聞こえない、病気をひけらかすような人も中にはいたと思う。
でも、その人だって、本当に辛くて辛くて辛くて、それを誰かにわかって欲しくて必死なんだと思う。

確かに、私も、以前は、「大切な人から優しくされたい。構って欲しい」という理由で自傷をやってしまった。それはとても愚かだったと思う。
だけど、やはり、その時はその時なりに必死だった。





それに、本当に、メンタルを病んでいる人で、病気を自慢している人、病気を理由に逃げている人なんかは、本当に、ごく一部の人間・・いいえ、いないと思う。
多くの人は「早く治りたい!」と懸命にがんばってるし
症状で苦しんでいる人は、「病気と闘うこと自体が立派な仕事」と言ってもいいと思う。

私のことは・・自分自身でもよくわからないけれど、
私が今まで会った人たちを見ると、多くの人は、優しくて繊細で頑張りやさんだ。




そんな人たちを、必要以上に苦しめないで欲しいんです。



本当にそう思います。。。

人のこころなんて、目に見えないもの。
周りの人の勝手な判断、または、愛するが故に病気から目をそらしてしまうことで、その人を傷つけたり、圧力をかけないでほしい。。






「病気に逃げる」よりも、「病気から逃げる」ことのほうが、その人にとってはマイナスになると思う。

周りの皆さん、受け止めてあげてください。

苦しんでいる皆さん、無理だけはしないで。自分を責めないで。

















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