2002年07月18日(木)  注文を 変えられたのに ああ楽し



なんだか、全身がやたらと乾燥している、たまり@ウロンゴンです。冬は嫌いです。

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今日、なんだかちょっと楽しいことがありました。

彼が学校に用事があったので、休暇中にもかかわらず2人で大学に行きました。
大学の授業事態は休みなんですが、語学学校はやっているので、
結構にぎわっていました。(中国人で←やたら多い)


で、ちょっと歩いたらすぐ休憩したくなっちゃう怠け者体質の私は、
大学のバーに入ってコーヒーを飲むことに。

 余談ですが、ここの大学には敷地内にバーなんてものがあります。
 しかも結構おしゃれで広くて、真昼間からお酒を飲む生徒(←は?)で賑わっています。

私は上にミルクの泡泡が乗った「カプチーノ」を、
彼はただのブラックの「ロングブラック」を頼みました。


校内のバー、カフェ、学食、売店などでは、
この大学の生徒がバイトをしていることが多いです。
留学生がたくさん通っているので、バイトさんの国籍もさまざま。
今日のバーの店員さんはラテン系のおばさんでした。

そのおばさんは、まず私のカプチーノを作って、次に彼のブラックにとりかかったのですが、
コーヒーを作る機械の前で動きが止まっています。
で、カウンターにいる私たちの方に向き直ると、

「ロングブラックって何?」

と聞いてきました。
おそらく、ここで働き始めたばっかりなのでしょう。
私もこっちに来るまで、「ロングブラック」なんて言葉は知らなかったので、
このラテン系のおばさんも知らないのでしょう。

「ただのブラックコーヒーだよ」

と言うと、「ああ」という納得顔で機械の方に戻るおばさん。
なにやら、壁に貼ってある「コーヒーの作り方マニュアル」のようなものを真剣に見ています。
やっと作ってくれるのかと思いきや、見る見る険しい顔になり、クルリと振り返って、

「これ前にも飲んだことあるの?」

と聞いてきました。
彼は頭がハテナで一杯になりながらも、「はい」と答えると、
おばさんは、「まじで? 信じられないわ」という表情を浮かべて、

「これって、エスプレッソ2杯に水が入ってるのよ!」

と。
何が言いたいのか全然検討がつきません。
もはや、おばさんは、カウンターにひじを突いて寄りかかる体勢になり、
コーヒーの機械に戻ろうとしません。

「いい? エスプレッソ2杯に水よ水! 薄いわよ〜。
 普通のエスプレッソにしなさいよ」


と、おばさん。

ようやく私たちは、このおばさんが、
「ロングブラックはお薦めできない」と言いたいことに気づきました。

このバイトで、しかも今日初めて、「ロングブラック」という言葉を知り、
その作り方に驚いたのでしょう。
たぶん、おばさんは、コーヒーのおいしい国の出身なのでしょう。
コーヒーに水を入れるなんて邪道なことが信じられなかったのでしょう。

「ロングブラック、好きじゃないの?」

と私がおばさんに聞くと、
思いっきりあごを引いて二重あごにし、下唇を四角くして、

「ノ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

と激しく拒否。相当嫌いなご様子。
ここまで言われて、ロングブラックをごり押しする気も起こらず、

「じゃ、カプチーノにします」

と彼が言うと、

「その方がいいわね。ガッハッハッハッハッハッ」

と笑って、カプチーノを作ってくれました。


なんて陽気なんでしょ。
注文を変えられたにもかかわらず、いやな気がちっともしません。
私たちもおばさんにつられて、「ガッハッハッハッ」と大笑いしてしまいました。


ラテン気質にちょっとあこがれた日でした。


つづく。


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