2002年09月17日(火)  おまえらの 愛護精神 ウンザリだ  



アメリカ人は自分たちのことを「ナンバー1」だと思ってるとか、
イギリス人は閉鎖的で暗いとか、
イタリア人は女をくどくことしか考えてないとか、
オーストラリア人は時間にルーズだとか、

そんな、はたから見たお国柄ってあるじゃないですか。

日本はどんな風に言われてるか知ってますか?



「日本人は残酷だ」と言われてるそうです。



これは、
第二次世界大戦中に日本軍がやったことが原因らしいのですが、
そのほかにも大きく影響しているのが、


捕鯨と鯨を食べる習慣


なんです。


私はこっちに来て、本当にウンザリするくらい、
日本が捕鯨していたことに関して非難されました。

あるときなんて、

「日本人は鯨をまだ食べてるのか?」

と聞かれて、

「もう食べてないよ。スーパーとかに売ってないし」

と答えたら、

「それは日本人が全部捕ってしまったからいなくなったんだろっ」

とあからさまにイヤな言い方をされたこともあります。


というかですね、捕鯨に関して言わせてもらえば、
今でこそ禁止されていますが、
西洋諸国は日本なんか以上に大量に鯨を捕ってたの知ってます?
鯨の数が激減したのは、
西洋諸国の捕鯨のしかたに問題があったと本で読んだことがあります。

で、彼らはなんのために鯨を捕ってたかと言うと、
鯨の油が目的だったんです。
つまり、彼らは油だけ取ったら肉は捨ててしまっていたんです。

私が今いるところからそう離れていないビーチには、
昔捕鯨用の港だったところがあるんですが、
そこには、鯨の油を熱するのに使った真鍮の壺が、
未だに展示されています。


西洋人が「日本人は残酷だ」と言うのは、
鯨を捕っていたからというよりも、
鯨を「食べていた」からで、それがあまりにもインパクトが強くて、
日本人は鯨を捕る」というのが
西洋人の頭の中にこびりついてしまったんだと思います。

てかですよ、鯨を食べるために捕るのと、
油のために捕り、肉は捨てるのと、
どっちが残酷ですかね?

西洋人の動物愛護精神はどこか焦点がズレています。


鯨のほかに、オーストラリア人が大好きなのは、
イルカなんですが、
イルカを守るために底引き網で漁をしないことが、
彼らのモットーらしいんですよ。

で、私がそれを聞いたとき、

「イルカって絶滅の危機に瀕してるんだっけ?」

と尋ねたら、

「そんなこともないんじゃない」

と言うので、

「じゃあ、なんでそんなに必死でイルカを守ってるの?」

と訊くと、

「だって、イルカだよ?」

と、論点を見失った返答が返ってきました。

もしイルカが海底に住む醜い生き物だったら、
たとえ絶滅の危機に瀕していようとも、
誰も気兼ねなんてしないと思いますが。


あとオージーが大好きなペットは犬なんですが、
犬を食べる国ってあるじゃないですか。
中国とか韓国とかベトナムとか。

で、オーストラリア人は、
これらの国の犬を食べるという習慣も
当然のことながら忌み嫌ってるんですよ。

私が、

「でもそれは、オージーが牛を食べるのと
 なんら変わりはないんじゃない?」

と言うと、

「全然違う。牛は家畜だけど、犬は友達だ

と彼らは主張します。

それは人間様の側に立った勝手な価値観で、
家畜と判断された牛にはいい迷惑です。


私は猫が大好きで、猫は友達だと思っていますが、
中国人が猫を食べると知っても、自分は決して食べないけれど、
それはそれで、その国の文化なので、
しょうがないと冷静に頭の中で処理できます。

でも、彼らはどうしても感情論に流れてしまうらしく、
その習慣を非難するだけにとどまらず、
その習慣を持った国民を軽蔑します。
もし、中国や韓国に行って犬を食べて来たという西洋人がいたら、
その人は精神異常者扱いされるそうです。

私の知っているあるオージーの女性は、
中国人が犬や猫を平気で殺すと思って、
忌み嫌っていました。


どんな動物を食べるかということよりも、
植物だろうが動物だろうが、残さず食べるという精神の方が正当な気がしますが。
それが食物連鎖というものなんじゃないでしょうか。


オージーは馬も大好きなんです。
馬を刺身で食べたことがあるなんて口が裂けても言えません。


つづく。


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