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■ 星降る夜に君にふれれば 5-2
■ 第5-2夜 ■
翌朝目覚めると、やっぱり昨日と同じような曇り空で。『はぁぁ』と重いため息をついた。釣りがとても愉しみだったから、愉しみにしていた分、その落胆は大きかった。
「シリウス?目が覚めた?」 ドアの向こう側でリーマスの声が聞こえた。 「ああ、起きてるよ!入ってきていいよ。」 「おはよう。良く眠れた?」 「うん。…でもこの天気じゃあ釣りは無理だな。」 シュンとなった自分にリーマスが苦笑する。 「シリウス愉しみにしていたものね。…で、その話なんだけど。午後から 雨が降るらしいけれど、今のうちに午前中だけでも行こうか?」
その申し出にそれまでの態度を速攻で翻して、ぱああ!っと顔をあげて、コクコク…と強く頷いた。『本当に!?』と聞くと、『もう用意は出来ているから』と言われて慌てて着替え始めた。 たとえ午前中だけでも良いじゃないか!!神様アリガトウ!とさっきまでのしょぼくれた雰囲気は何処へ行ったのか、颯爽と用意を済ませてリーマスの前に現れた。終始苦笑するリーマスにすこしばかり、『子供扱いしているな!?』とムッときたが、それでもこれから始まる愉しみの前にはそんなささくれもすぐに消えてしまう。…本当に我ながらゲンキンだなぁと思う。
「さて、川まではそんなには掛からないから。」 と少しばかり曇り空の中、家屋の後ろに迫った森の中をどんどん奥へと進んで行った。
「うっわ〜。結構つれるな!」 釣り上がった川魚は、どれもこれも小振りながらもなかなか艶の良いもので。『これなら今夜の晩御飯は魚料理ができる!』と御機嫌だった。 ふと自分が仕掛けてあった竿を見ると糸が引いている。慌ててもどってその竿をゆっくりと引き始めた。力強よく引いてくるその感触に、今日初めての大当たりを感じて慎重に竿を握り直した。 「そろそろ良いかな?」 リーマスがそろっと網を持って近くによってくる。ぐぐぐっと引き寄せて、タイミングを図る。 「いまだ!」 勢い良く引っ張ると水面近くに魚が寄せられて、それをすかさずリーマスが網で確保した。
「うああああ!」 「これは大物だね〜。」
この騒ぎのせいですっかりとびっしょりになってしまったが、構わずにお大声で笑いあっていた。釣り上げた魚が予想を超えた大物で、優に30センチ以上は有る程のもので。久々の充実感に嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
「これは随分と食べおきが有りそうだね。」 「ホントだな〜。」
はぁはぁと胸を上下させながら、その場へペタンと座り込んだ。しっかり連れて短時間でも大満足だ。 「じゃあそろそろ帰ろうか。…嵐が来そうだよ?」 「そうだな」 見上げると真っ黒な雲が近くまで来ていて、そのせいか風も出てきた。さっさと片そうと道具を取ろうとした途端、
ぱしゃんん!!
気がついたら頭から水びだしになっていた。 「シリウス!?大丈夫!!?」 「ああ、…大丈夫だよ。…怪我はしていない。」 立上がった自分にリーマスはタオルを持って近付くと、頭からごしごしと拭い始めた。 川の水って案外冷たいんだな。拭かれながらそんなふうに感じた。結構体温が急激に奪われたような気になって、寒気が出てきたからである。 しかし、そろそろ『自分で後はできるよッ!』と伝えようと拭われる指の動きを止めようとした瞬間。
「もう、…気を付けてよね。君が怪我なんてしたら僕は嫌だよ?」
その言葉にカチンと来た。 まるで保護者のように子供をあやすような口調に聞こえて、昨夜からうっすらと溜まっていた『何か』が吹き出す。
「うるさいな!いつまでも子供扱いするなよ!」 「だって、すぐ向きになるんだもの。…ほら、今だって。」
笑いながら話すその様子に、『本気で怒っている』と思っていない事が分かった。そして同時にリーマスの言葉が凄く苛立った。 拭っていた手を『ぱちん!』と叩き落として、キッとリーマスの顔を見る。
「シリウス?」 不思議そうに見るリーマスの瞳が、『何怒ってるの?』とやっぱり子供を言い聞かせるような含みを見せるから。 オレは我慢できなくなってしまった。
「なんでそんなふうに子供扱いするんだよ!オレだって自分でできる事は自分でしたい!…いつまでもリーマスに保護されているのなんて嫌だ!こんなこと自分でもできる!」
そう言うと、よく辺りも見ないで走り出した。 何で自分を『一人の同じ年の少年』として扱ってくれないのだろう。 何でいつも保護しようとする素振りを見せるんだろう。
『オレだって、一人でできる事はきちん自分だけでやりたいのに!』
遠くでリーマスの声が聞こえたけれど、今はリーマスと一緒に居たくはなくて必死に走り回った。 とりあえず今は離れていたかった。
そして、 頬にあたる雨の存在に気付いたのは、自分がどこにいるのか分からなくなってしまった事に気付いた時だった。
TO BE NEXT !
■ はい、こんな切れ目で終わらせるなよう!と不満ゴーゴーの終わり方でしたが、まぁ続きをお待ち下さい!きっと近日中に!(希望)なんか多分ですけどあと3回くらいで終わりそうです。はぁぁ、夏休みとっくに終わっているよ!!というツッコミは御勘弁下さい〜。大学生は今月一杯休みなのです!!という逃げ道を確保するヤマダでした。とほほ。
■そして選挙です。 ああああああああ!なんで田中康夫なの!!?ああん、なんて事よう!!あたしなんて選挙権持って4年目でした初投票だと言うのに!いきなり死票かよ!(涙)くっそうおうおうおうおう〜。選管をやっていた友人から朝からメールラッシュです。…旅に出たいよ。一瞬本気で思いました。 ああ、また明日からテレビは田中一色です。(今日もだけれど)見たくないので、とうとうテレビ付けるのやめました。くくく…!!(悔涙!)
■原稿は1日3頁ずつ仕上げまで始めています。ですので、まだ10P少々伸し上がり具合なのですが。でも希望は有りそうな気配。がんばってますよ〜。(苦笑) 描いていると、どんどんハリ−が黒くなって行くのが分かって『ああ、あたしももうヤバいかも。』と本気で思いました。スネシリは結局報われないセブルスさんです。ジェシリはジェームズが…。(以下略) ちなみにリ−シリはまたもやラブラブです。所詮リ−シリ作家なんだなぁと実感してしまいました。あっはっは。全体的にギャグテイストなので、やはり今回もアホ本らしいです。まぁ描いているあたしが阿呆ですからそれは仕方有りません。(おい!)
■セイントセイヤのDVDBOXが発売されるそうです!!即予約入れましたよ!!あたし!!きゃぁぁぁぁぁ!!!!またあの迷シーン(失礼)が見れる!!うれしいいよう!ぎゃふんぎゃふん!!何か全5箱らしいですが価格もお手ごろなので集める気満々です。これで春までの間、セイントセイヤごっこをしようと思います。ふふふ。(オタク満載!)
■今日の内容でも出てきたように、実は今年は『海釣り』を始めるつもりでした。いや、去年から十年程していなかったスキーを始めて(そのうちショートスキーに転向するつもり。でもちっともうまくならないんだよね。)、夏は釣りに燃えようと思っていたのですが、3年ぶりに同人誌出し始めたらとまんなくなっちゃっておあづけです。『…やりたいなぁ』と思っていたら何か従兄弟が連れて行ってくれると言うので、原稿が終わったら行ってくるつもりです。ワカサギ釣りとかはした事有るけどね。海釣りはないのです〜。魚取ってその場で食べたいよ!(本音はそこか!苦笑)あと、ゴルフもしたいっす!!そしてうまくなってから英国でするんだ!!(ウットリ)ああ、イメージだけが先行するよう!しくしく。
2002年09月02日(月)
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