ミドルエイジのビジネスマン
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自動車の車検の日が迫ってきた。かねて、ディーラーからアドバイスを受けていたタイヤの交換をしなければならない。1ヶ月ほど前から、タイヤを4本重ねた写真入りの折込広告などが自然に目に入るようになっていたので、朝一番で思い切ってオートバックス(自動車パーツの大きなお店)に出かけた。いつも混んでいるという情報だったので勇んでいくと、開店まで30分以上も前であった。
用意していた本などを読みながら時間をつぶして開店を待ち、おもむろにお店に入ると、もう何人か先客がいる。さすがの人気店だ。サービスは流れ作業になっており、申込書を書き、支払いが済むのを待って作業にかかるシステムだ。
名前を呼ばれたらピットに入って下さいと言われたが、そもそも、ピットってどこだ。そんなしゃれたものがあったっけ?館内放送で呼ばれたので、すかさずピットと思われる作業場に駆けつけると、学校出たてのまだあどけない顔をした若いお兄ちゃんが不思議そうにこちらを見ている。そうか、自分だけ大急ぎで駆けつけても、車を持ってこなければ交換できない。すぐそこに停めてあるからとキーを渡すと自分で取りに行ってくれた。親切だなあ。
本人がからだひとつであくせく駆けつけるのではなく、本来ならきっと、運転したまま作業場まで乗り入れ、カッコよく「頼むよ」などと声をかけるのだろう。それがピットインということか。次回はそれで行こうと誓った。ともあれ、DVDも見られるカーナビなどを見物しながら店内を一周した頃、作業完了の呼び出しがあった。新しいタイヤは保護スプレーなどかけてもらって濡れたように黒く、いかにも新品という顔をして収まっていた。かくして懸案のタイヤ交換は、あっけなく完了した。
ところで、タイヤの価格には驚くほどの格差がある。4本セットで1万9千円と5万円ではあまりに違うので、オートバックスの親切なお兄様に「安くても裂けたりしないんでしょうね」と聞くと裂けはしないが減り方が違うという。なるほどそれは説得力のある回答だ。それでは価格が2倍なら、2倍長持ちするのかと問うと、笑って、そこまでは違わないとの答えだ。ならばということで、安い方に決定。工賃、消費税、古タイヤ処分費用込みで24,700円であった。取り付けてもらった後でよく見ると、誰でも聞いたことのある大手メーカー名が大きく入っていて安心した。
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