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どうしてもどうしても、これだけは声を大にして叫ばねばなりません。 「ユニットバスは、家の壁との間に木を詰めて固定するもんじゃありません! 」 いえ、先ほどまでやっていたテレビ番組で 自称、悪徳建築業者と戦う建築専門家のオヤジが言っていたんですよ。 「このユニットバスは、洗濯機を床に置くような感覚で置いてあるだけで、地震が来たら動いてしまう」と。 馬鹿かーーーーと。叫びましたよ。 いいんです。 ユニットバスは、洗濯機を床に置くような感覚で、土間に打ったコンクリの上に水平を出して置くもんなんです。 それでいいんです。 嘘だと思ったら、ユニットバスを作っているメーカーを調べて、施工図面などをもらって、よーく見てください。 かならず、家の壁との間にクリアランスが設けてあるはずです。 ボルト足を、土間に打ったコンクリートの上に置いてあるだけのはずです。 家との固定は、窓の額縁と、ドアの額縁だけです。 そもそも、ユニットバスを採用するメリットはですね、 「柱や壁下地が歪んでも、影響を受けにくい」っていう事もあるんです。 例えば旧来のタイル壁のお風呂。 あれは、築年数が経って柱が歪んだり、下地の木が反ったりすると、ひびが入ったりします。タイル表面には傷ができなくても、目地が離れたり、下地のモルタルが割れていたりします。 すると、そこから水が壁の裏側へ漏れ、土台や柱の下部が腐ったりするわけです。 ところが、ユニットの場合、家本体とは密着していませんから、多少の歪みが生じても、防水性に変化はありません。 水蒸気が漏れて、家を痛めることもありません。 だから。 壁との間に木材を詰めるなんて馬鹿な事は、する必要は全くありません! てか、そんな事したら、異音の原因になったりするよ? 番組の中で、その工事を行った業者を呼び出して、工事のやりなおしを命じていたんだけどさ。 「専門家」と名乗る人が、「これは絶対に間違った施工で、しかも代金も不当に高い」と先に施主に吹き込んじゃったら、それを訂正するのって殆ど無理なんだよねー。 特に<テレビ取材>なんていう、無敵の印籠みたいのを振りかざされちゃあ。 工事やり直し、あげくに返金……全く、ご愁傷様だと思いましたよ。 あの番組を見た人は、「そうか、ユニットバスの工事って90万でできるのか」って、きっと信じちゃうだろう。 しかし、その前に。 「工事の内容がどれくらいで、付帯する工事がどれくらいあって、だからこれくらいが妥当だ」っていう詳細は全く説明されてなかったわけよ。 例えば、ユニットを納めるために外壁を壊して、脱衣場の床や壁も下地からやりなおしてっていう工事なら、ユニット以外の工事でも50万<から>かかるです。 そこへボイラーも新設してたら、180万円って妥当な金額かもよ? 解体、大工、設備屋、電気工事、左官、塗装、クロス屋。 普通に脱衣場を改装してユニットを入れる工事なら、ユニットを組み立てる業者以外にも、これだけの業種が関わるわけです。 一概に、定価の半分+50万くらいって計算をしたんだろうけどさ……。 そりゃ暴論。 個々の現場に応じて、工事の内容なんて変わるんだからさー。 ああいう、視聴者に思いっきり誤解を与えるような内容、放送しないで欲しい!! てか、営業妨害しとるんか、ワレー!!と叫びたいですよ。 以前にもあの「専門家」さんは、「ええ?」っと思うような暴論をテレビで吐いていて、何度も「おいおい、お前現場を知らないんだろう!」とつっこんでいたんですが。 今回という今回は、本気で呆れました。 いい加減な知識を振り回して、無知な素人を振りまわすなって。 テレビ局もテレビ局。 ちゃんとユニットバスメーカーなりに取材して、本当に施工方法が間違ってないか、問い合わせしてから放送しろって。 もー。 明日から行く現場のお客さん、この放送見てないと良いけどなー。 「壁との間に隙間が開いてるけど良いの?」とか尋かれたら、どうしてくれるんだーー!!
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