みかんの日記
みかん



 つぐない

タイトルの映画を見た。
原作は「贖罪」という小説。

姉と想い合う青年に仄かな恋心を抱く妹が
偽りの証言をして青年が犯人とされてしまい捕まる。
その後戦線に出て
あと一日で本国に帰れるというのに敗血症で亡くなってしまう。
帰ったら必ずまた彼女と再会すると楽しみにしていたのに。
亡骸の手には彼女からの手紙の束が。

戦争が始まり姉が看護婦となり、
絶縁されても姉の姿を追いつつ
妹も学問の道を離れて看護婦になる。


少女の気紛れな気持ちの過ちで
大切な人達の人生を変えてしまった事の重大さに
大人になって気付き、
その想いと事実を著していく。


彼女の瞳の深さにその悲しみと自責の念が込められている。
美しい姉に憧れる気持ち、
そして青年への想い。


彼の自分への想いを確かめる為に川に飛び込み
助けて貰った場面がある。

嬉しくてありがとうと言う彼女に対し、
ふざけるな、二人とも死ぬところだった、
と本気で叱る青年の様子を見て
自分への愛は姉へのそれとは違うことを知る。


田園風景を背景とした、ガラス細工のような少女の姿が美しい。

2009年09月03日(木)
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