みかんの日記
みかん



 勧める(笑)

ギター部の顧問はシスターだった。

まだ、若い20代半ばのそのシスターは
瞳が大きく、鈴のような声を持ち美しかった。
それがちょっと妬ましいと思うくらい。

後に自分の大学の先輩となる。


「フォーク聖歌」なるものをアルペジオで演奏して聞かせてくれたが、
生意気盛りの我々はクスリと笑うだけ。

全く受け入れる気持ちはなかった。

そればかりか
自分の好きなビートルズのアルバムを…
赤の二枚組を持参して
是非彼等の音楽を聴いてくださいと貸した。

うら若き修道女を困らせた小生意気な娘だった(笑)



あのアルバムをシスターは聴いたのだろうか?
だとしたら
どんな思いで聴いたのだろう。


今度また会う機会があったら聞いてみたい。


約一年前の同窓会にいらして
活動の一つとして
時々夜の歌舞伎町を一人で回っているのよと
笑顔で仰ったのを聞いて

大層心配してしまった。



そんな…危ないのに…

シスター、やめたほうがいいですよ、と
言いかけた自分が何だか可笑しかった(笑)


2010年07月14日(水)
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