2006年01月18日(水)
先日、「格安でご自宅の耐震強度を調べます。」という広告がポストに入っていました。 姉歯氏の耐震設計偽造問題で、クローズアップされている「耐震問題」やっぱり気になって、診断依頼をする人が増えているのでしょうか? 我が家は・・・診断してもらうつもりは今のところありません。 第一「格安」っていうのも怪しいです。
この時今は人に貸しているもう一軒の「我が家」の事を思い出しました。 この「我が家」引渡し日が昭和57年(1982年)4月ですから、建築認可が下りたのは前年56年でしょう。 昭和56年と言えば昭和53年の宮城県沖地震後、耐震設計法が抜本的に見直され耐震設計基準が大幅に改正された年です。 つまり、現在の新耐震設計基準が誕生したのです。 この、新耐震設計基準による建物は、平成7年(1995年)阪神大震災においても被害は少なかったとされています。 「我が家」は、ギリギリセーフといったところでしょうか。 でも、我が家の裏の住宅は、その一期前ですから、完全にアウト!で、震度5強で倒れる可能性があるのです。 今で言えば、姉歯氏の耐震設計偽造問題の住宅のすぐ隣に住んでいたようなものでした。
阪神大震災後、現行の耐震基準(昭和56年6月施行)以前に建築された建築物に被害が多く見られ、一方、それ以降に建築された比較的新しい建築物の被害の程度は軽かったということは当時話題になりました。 でもだからといって、今住んでいる住居の耐震診断をして貰うと大騒ぎした事はありませんでした。 少なくても「我が家」の裏に住んでいる人たちからもそういう声は全く聞こえてきませんでしたし、当時自治会の役員をしていましたが、議題にも上りませんでした。 果たして、「耐震」が話題になっている今はどうなのでしょうか? 「我が家」を借りている人から「耐震診断をしたい」という申し出はありません。
その「我が家」の前に道路を挟んで公立の小学校と中学校があります。 いずれももうすぐ開校30周年ですから、「我が家」が建築されるより以前の建築です。 平成7年12月(1985年)には、「建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)」が施行され、特定建築物(現行の耐震基準に適合しない建築物・・・一般に昭和56年5月以前に建築確認を受けたもの)の所有者は、建築物が現行の耐震基準と同等以上の耐震性能を確保するよう耐震診断や改修に努めることが求められています。 この特定建築物の中に学校・体育館が含まれているのですが、「我が家」の前にあった小学校と中学校、耐震診断を受けていたのかどうか・・・全く記憶にありません。
震度5強で倒れる可能性が大きいのは、姉歯氏関連の建築物も現行の耐震基準以前に建築された建築物も同じなのです。 ただ一つだけ大きな違いがあります。 それは、当時の建築基準法に合法か違法か ということです。
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