 |
 |
■■■
■■
■ 訃報
訃報 井上一夫さん 80歳=翻訳家
OO7号シリーズ、87分署シリーズ数々の名作を手がけて、ミステリー・ファンの中には、思い入れのある方も多いと思います。
ハヤカワ・ミステリーのボンドシ・リーズ改訳版のお仕事終えて引退と聞いておりました。
フレミングの小説が半世紀以上も日本のファンに愛されているのは、ひとえに氏のご苦労の賜物だったと思います。
大田区の方だったんですね。職場の近くだ。 まさかウチに入院してたんじゃと、どきっとしましたね。
海外からはボンド・シリーズを訳して億万長者になった男として報じられて、現実はそんなもんじゃないんだよ(笑 なんてエッセイや、
ボンド・シリーズ翻訳一作目「死ぬのは奴らだ」は、よその翻訳家をたらい回しされたあげくに氏の所にやってきたというお話や。
ノベライズを、映画に合うように、書き直したり、書き足したりと、文才もある方でした。
井上一夫の翻訳が読みこなせれば、一人前の海外ミステリー・ファンとか。
ポケミスから旧文庫版になるときもかなり、改訳されていて、ポケミス版は劇画調を意識したのか、三ページに一回は「!」の連発で多いときには一ページ「!」が20個くらい乱れ飛んでたのが、文庫になると、フレミングが意識してた、文学調の文章になって、文体で読ます、ほんと文で酔える小説になってました。
そのせいか、香港を舞台にした小説の出版許可を駆るためにフレミング夫人のところにいったりとか。
数えてみると、ボンドシリーズを手がけたのは40代の頃だったんですね。
なんか、言葉がまとまらないや。 つつしんでご冥福をお祈りいたします。
2003年05月14日(水)
|
|
 |