何が怖いんやろう。 どうして泣けるんやろう。
そうるに会えない休日。 そんなの何度も過ごしてきたのに。 今さらへこむとか。悲しむとか。 ありえへんことやのに。
夜になると。急に苦しくなって。 また言葉にならん感情に締め付けられて。 バスタブの底には。透明な涙が沈んでいった。
いつだってあたしは。理由を見つけようとする。 この涙が零れる理由。この感情が溢れる理由。 そんなの追求したところでどうしようもないって分かってても。 自分を納得させたくて。勝手に足掻いてしまう。
そして。余計にしんどくなってしまう。
ねぇそうる。あんたを愛した日々は。 いろんな形で残されてる。 手紙。日記。ビデオ。アルバム。 いろんなところにあんたとあたしの日々がある。
そしてもちろん。あたしの記憶の中にもある。 あるんやけど。間違いなくあるんやけど。 いつかそれは薄れるし。色褪せもする。
そんなの当たり前のことやんね。 これから先もどんどん新しい記憶が埋め込まれるんや。 昔の古いことが少しずつ消されていくのは仕方ないこと。
でも。あたしはやっぱり忘れたくなくて。 あたしが見て触れて。感じてきたあんたのすべて。 あたしの中から消滅させたくなくて。
くだらないことでも。しょーもないことでも。 たったひとつたりともこの手から零したくなくて。 不可能やって分かってても。どうしてもどうしてもイヤで。
あほみたいやろ。てゆーかあほやろ。 分かってるんやで。でもどうしようもないねん。 こんなにも愛しくて。こんなにも恋しくて。 この気持ちをどこにどうしたらいいか分からんくて。
なぜか怖くなって。なぜか泣けてくる。
ねぇそうる。いつもあたしの話を笑ってるあんたやけど。 これだけは。ちょっとだけ笑わんと聞いてほしい。
めっちゃ好きや。そうる。 嘘偽りなく。ほんまにあんたが好きや。 見て触れて。感じてきたあんたのすべて。大好きや。
だからお願い。あたしの中から永遠に消えんといて。 ↑あたしの中に。あたしの支配できないあたしがいる。 |