そんな言い訳じみたことは。言ってほしくなかった。 心の底から。そうるのことをずるいと思った。
あたしはよく。ヤツのことをずるいって言ってきた。 ここぞって場面で。あっさり射抜くようなことを言ったり。 むかつきまくってるあたしを。ゆったり和らげるようなことをしたり。 そーゆうのを絶妙なタイミングで絶妙にやらかすから。ずるいと思ってきた。
でも今日のそうるは。そーゆうずるさとは違ってた。 もっとキツい言い方をするなら。卑怯やとさえ思った。
だってあの瞬間。そうるはあたしと向き合うことを確実に放棄したから。
口うるさくなりそうなあたしを感じてうんざりしたのかもしれん。 また沈んでいきそうなあたしの声を聞きたくなかったのかもしれん。 でも。笑って誤魔化されたことにめちゃめちゃ腹が立った。 そして。適当に電話を切られたことでブチ切れてしまった。
だって。笑っていいことじゃないやろ。 一方的に話を終わらせていい場面じゃないやろ。 あたしはこんなにも真剣に話してるのに。 言葉を選んで一生懸命伝えようとしてるのに。
てゆーかさ。誤解が生じてるんならちゃんと解こうとしてや。 あたしが間違ってるんやったら。間違ってるって言ってや。 思ってることちゃんと伝えてや。まる投げにするなんて卑怯やんか。
意味分からん。なんでそんなふうにできるんよ。
ねぇそうる。あたしはあんたをどれだけ分かってるんやろう。 どんなに通じてると思ったところで。所詮は他人。 やっぱり完璧に理解することなんて不可能なんやろうな。
あんなにも愛してくれる人やのに。 こんなにも愛している人やのに。 ちゃんと分かることができんくてしんどい。
愛しくてたまらんはずのあんたが。急に見えんくなる。 そんなことができるんや。そんなふうに言えるんや。 あたしはそんなふうにはせーへん。そんなふうにも言わへん。 なんでやねん。なんであんたはそうやねん。
ねぇそうる。分かっていたけど。 あんたはほんまにあたしとは違う生き物やった。 あたしとは違う考え方をしてて。あたしとは違うやり方をとる。 似てるところも確かにあるけど。やっぱり確実に違う生き物やった。 いまだにそんなことに容易く傷つくあたしは。ほんま弱すぎる。
あと何回ぐらい。あたしはこの事実を思い知って苦しむんやろう。 ↑そうるも少しは。あたしのこんな気持ちを察してるんやろうか。 |