きままくらし

2002年09月26日(木) 読了の感想

 数日前から 読んでいた 
   中村 元 
      「老いと死」を語るを読了  平成5年のモラロジー研究所の
                     セミナー講演の出版物
                                                


 中村 元先生についてはあまりに偉大な方であり、数冊の著作を読んだことがあるが、この講演の本については、ことにその語り口が平易でわかりやすくかった。人間釈尊としての思想を学ぶことをこの数年、折りがあれば、図書にて続けてきたが、体系的なこと、本質的なことはまだまだ理解の及ぶところではない。
いつも死を考えているというのはあまり当たらないが、考えざるをえないというか考えねばならぬ(好悪にかかわらず)ので・・・
    つまり佛飯をいただいているからなのだが・・・

しかし、儀礼や儀式にかかわることより、個人の死を考える上でつねに
死を意識していないとというのがここ数年の思いになった。
ことさらに恐怖を感じるというより死を遠くないものとして意識できるようになったというところまでというのが現在のわたし。

日野原 重明先生のDeath Educationという言葉にも深く感じたが常に死を通じて、生を知ることを考えていなければならない。
いとわしいもの、不愉快なものとしてとらえていてはいけない。
そう思うと、これからの生に対して少しでも意欲をもてる。

 「世界は美しい、人間のいのちは甘美なものだ」という
   釈尊最後のことばの中の一節はやはりとても有り難く心にしみ入る。


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