きままくらし

2002年10月11日(金) 病院

今日は、朝から 母を大学病院に連れて行った。
母は 21年前にこの病院で脳腫瘍の手術を受けた、、、

ここ何日か頭部の手術跡がゆびで触れるとへこむようでヘンだと言うので
10数年ぶりに行ってみることにしたのだ。この何年かは 違う病院で薬だけをもらっていた。

姉と私とで付き合うことにした。母は一人では何も出来ない。
駐車場に車を入れることから、すべて 「待ち」 が 続いた。

受付、診察、検査 (CT,血液検査etc.) 結果の説明 会計・・・・
すべてが時間待ちという状態に ふだん のほほんと暮らしている
わたしには、、、たいそう疲れる一日だった。

結果は、とりたてて感染などもなく よいものだったので安心したのだが。

しかし、担当の医師に見せられた今回のレントゲン写真には改めて
驚いた。  腫瘍は当時も良性だったが、21年たった今でも   当時
取りきれなかったという腫瘍の残りはわずかにあるものの 脳の左耳の後ろ部分に取りさった腫瘍のおおきさのままに 黒く空洞が写っていた。

 
 腫瘍は鶏卵大であった・・・ぽっかりとそのままの空間が脳内にある。


空いた空間にすこしづつ 脳が 侵食してきているものと思っていた。
皮膚であれば 傷口にあたらしい皮膚が再生してくるように、脳もその空間を埋めるべく 伸びて(?)きているものと思い込んでいた。

  黒々とした空間には何もないのだろうか?


医師は大変な手術だったでしょうね・・といい  手術は、朝8時から夜の10時過ぎまでかかったことを思い出した。
隔世の感ありといった風だ、、、彼はそのころ少年だったろう。

その後、再発もせず、後遺症は残ったが それが当たり前のような顔をして母は暮らしている。 

今回 病院にいったのも 母の様子を心配してのことだが、、、父の死は 表には現さないが かなりこたえているだろうし母のこれからも心配であったからなのだが、むしろ母は 姉と私と病院に来たことのほうが嬉しそうであった。

帰る道すがら、弟に とても悪そうな顔をしてやろうと 嬉々として話す
母。 言われぬ 寂しさがあるのだろうと 感じた。







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