自立日記
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2002年10月14日(月) だんだんわかってきた。

たぶん、みんな、心が弱いからなんだろうと思う。

相手の気に入らない部分があって。
これ以上付き合っていく自信がなくて。
でも、別れるのは恐ろしくて。
だから、ずるずると、引き延ばしていただけなんだろう。

そういえば、何度となくケンカした。
あれは、N子のヒステリーだと思っていた。
女特有の病気だと思っていた。
でもそうではなくて、(確かにヒスはヒスなんだけど)
少しずつ亀裂ができていたんだ。
心が離れていたんだ。
気付かなかったのは俺だけで、
N子の心が勝手に離れていったせいではなくて、
俺が付き合うに値しない男だったことがわかってきただけ。

やっと本当のことがわかってきた。
たぶん今のままの俺では、誰と付き合っても同じだろう。
合う子は居るかもしれないが、
そんなのは希で、俺も好きになる確率はすごく低いだろう。

どうして自分だけは悪くないと思ってしまうんだろう。
どうして…

---

自分がない。
どこへ行ったんだろう。
北海道で、まだ会ったことのない人と会ってきた。
パソコンで出会った人たち。
楽しかった。

俺は、何を求めてる?
メルトモを探しまくり、
会ったことのない人との出会いを求め、
旧友との再会をし、
自分がフラレタことを告げて、
わかって欲しいと訴えることばかりを繰り返している。

寂しいから?
別れたから?
何がしたい?
何をしている?
俺の、自分は、どこへ行った?
他人の様子ばかり気にして、自分がどこかへ行っている。

俺がしたいことは何だ?
俺がしたいことではなく、
愛されることばかりしてる。
失敗しないように、そればかり。
もがく、もがく、もがく…
手足をバタつかせてる。
半年経っても。
これからも、まだ…

N子もジタバタしてると思ってた。
でも違った。
ヤツは、1人でも生きて行けている。
フラレタのは俺だ。
俺だけがもがいているんだ。いつまでも。

---

人同士は、どうしてこんなにも解り合えないんだろう。
どうして自分は他人とは違うんだろう。
どうして同じモノを見ても、感じ方が違うんだろう。

どうして人の心は移ろいやすいのだろう、と思っていたけど
それは違った。
人間の心は、変わるんではなくて、気付くんだ。
信じていたものが、変わるんではなくて、最初から違っていたんだ。
確かに、信じていたけど、
それは、自分の思っているものではないことに気付くんだ。
それが、心が変わったように見えて、
どうして人の心は変わるんだろうって思っていた。
でもそうじゃなくて、前から同じだったんだ。
別れるしかないほど、我慢できなかったんだ。

永遠は、ないわけじゃないんだ。
でもそれは、無いに等しい。
価値観が全く同じ人間が居ないのと同じで。
恋人は、お互いを我慢できる許容範囲があって、
それを逸脱すると、別れるんだ。

三年間かかったけど、それは、
我慢できないことがあることに、まだ気付かなかっただけか、
知っていたけどフタをしていたんだ。見えないように。
別れることは、恐ろしいから。
一人で生きていくことは、恐ろしいから。
辛くて、厳しくて、何もできなくなるから。
掴んだと思った信じていたものが、永遠でなくなってしまうから。

人は、解り合えることはないんだ。
ある程度、解り合えたら、それで十分なんだ。
全部が解り合えることなんてないんだ。
一人ぼっちなんだ。
似た経験をした人の気持ちなら、わかるけど、
自分のことに置き換えて、わかったふうな気持ちになっているだけだ。
結局は、一人で生きていくほかないんだ。
好きな誰かを見つけても、安心できることはないんだ。
安心できたとしても、それは安心できたと錯覚しているだけなんだ。
ずっとは続かないんだ。
たとえずっと続いても、同じにはならないんだ。

人間は、生まれた時から一人で、死ぬ時も一人。
では、寂しいと感じることは、おかしいのか?
何かが足りないと感じることは、いけないことなのか?
今、俺の身体に、欠けていて、真っ暗で、空っぽな空間がある。
感じる。
これを、どうして埋めればいいのか?
はじめからそんなものはないのか?
あったはずだと思っていたものは、最初からないのか?
何かがあったと思うんだけど、
それは俺が、彼女を騙して、手に入れたと思っていたものなのか?
気持ちが、最初から本物じゃなかったのなら、
得たと思ったものは、偽物だったのか。
なぜ偽物でも満足できてしまったのか。
それは幻だったのか。
お互いが、自分の欲しいものだと思っていただけなのか?
お互いの理想を、相手に当てはめていただけなのか?

俺は許せた。
何度となくケンカしたけど、許容範囲が広かった。
我慢強かった。
…とも言えるし、
俺は人間的に堕落者で、
人間の持つ許容範囲を大幅に超すような、逸脱した人間だったとも言える。
ただ2人は合わなかった。とも言える。
欠点の多い少ないの、数の問題なのかもしれない。
俺は非常識な人間なのだろうか。
人間同士は、合わないことのほうが多いのだろうか。

たしかに選り好みする人はいるけど、
俺もそういう人種だったけど、別れるよりはよかった。
妥協したわけじゃない。
欠点も好きだった。
夢中だった。
全てを愛おしいと、感じてしまった。
ずっと気持ちは、変わることはなかった。
嫌いなところはあったけど、次の日には消えていた。
別れるのが怖かったからだとは思えない。
だけど彼女は、もう限界を超えていたんだ。

彼女が別れた後で連絡してきたのは、
俺とよりを戻したいからではなく、ただ寂しかったからだけなんだ。
俺は自分にいい風にばっかり取るから、
まだ行けるって思っちゃった。
でも電話で気持ちを聞いて、わかった。
ことごとく否定されたし、彼女の言ってることが本当だとわかったから。


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