【シュークリーム作成日誌】

2002年12月23日(月) 完全無欠のハッピーエンド

裏の新作SSを公開してから数日経ちました。
が。なんだか裏BBSが読めません。怖くて。

あのエンディング…どう思われたのかな…と思うと;
ここから以下は、ネタバレ&だらだらした言い訳(?)なので、読んだ方だけ反転して見て下さい。




あのお話を書いている最中、ずっと頭の片隅に引っ掛かっていた事です。
ハッピーエンドってそもそもどういう終わり方なのかな…という事。
読んだ人のうち殆どが、読んだ後で「ああ、良かったねえ…」と思えるような状態だとしたら、このお話はハッピーエンドじゃないなあと。
どういうエンディングをつけるかというのが、長いシリアスでは一番難しいような気がします。

例えば、あの後速水がまた瀬戸口を好きになってくれて、狩谷の時みたいに瀬戸口の中のあしきゆめだけを斬ってくれて、瀬戸口は生き残って、また速水と恋人同士になれて…という話も可能性のひとつです。でも、それは私には書けません。
そんな都合のいいエンディングは、もしかしたらハッピーエンドかもしれませんけれど、今までの話の流れが全部無駄になってしまいます。
そんな、今まで散々二択だと主張しておいて、答えは3番です。のようなエンディングは、ある話では有効かもしれませんけれど、この話に関しては絶対やれない事でした。
岩田が散々張り巡らした伏線も、瀬戸口の決意も、全部焦点がぼやけて締まりのない話になります。たぶん。

そして何より、私の瀬戸口に対する思い入れが、あの終わりにすることを決定します。
私は瀬戸口の、あしきゆめとよきゆめがずっとせめぎ合っていて、苦しんで苦しんで絶望しながらも、ほんの一握りの希望を求めて必死になっている姿を愛するので、どうしても狩谷のように、許されて救われて、幻獣の部分だけを殺して…という事には出来なかったのです。

何を隠そう、最初はもっとハッピッピな終わりを予感させるようなラストでした。
瀬戸口が、5月10日までに運命を変える事を決意する所で終わる…という;
でも書いてるうちに「こんなポジティブシンキングなのは瀬戸口じゃないな…」と、違和感が有り余ったので中止に。
だって変えられなかったら、速水は壊されてしまうわけですし(笑)
そんな、確立が5分の勝負に大切な人を掛けられるような男なら、素直にののみのために西洋型で出撃したりしていないと思います。



ま、散々ごちゃごちゃ書きましたが、私にはあのエンディング以外は書けませんでした。そして、私にとって、あの話の中の瀬戸口にはあれが精一杯のハッピーエンドな選択だったと思います。
ああ…掲示板見るのが怖い…;


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