散歩主義

2005年09月13日(火) ブローディガンを読み継ぐ

リチャード・ブローディガンの「アメリカの鱒釣り」の文庫版をずっと読んでいます。
ぼくにとって宝石のような作品。静かな気持ちになって、作品のフィルターごしに見える世界が愛おしく感じられ、また、そういうふうに見える自分の眼が好きになってきます。
藤本和子さんの訳がとてもよくて、柴田元幸さんによれば翻訳史上の革命的な事件だった、と。

文庫版の登場はいろんなところで評価されていて、例えば婦人公論の書評欄では「村上春樹も高橋源一郎も30年前に出たこの翻訳を読んで小説家になった」と紹介されています。「これを読んで新たな新しい作家が生まれてくるか?」とも。

今月末には「不運な女」が単行本として発売されます。これは遺品の中から見つかった最後の作品。(ブローディガンは1984年にピストル自殺)

この柔らかさ、きらめく湖面のような語句の数々。ひとつの「スタイル」が読むにつれてくっきりと見えてきます。
ところで文庫ですが
松浦寿輝さんの「もののたはむれ」も文庫化されました。これも読んでみたいです。

日々の生活では、ハナの胃腸の具合がわるくて、今晩は絶食にしました


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