目を閉じて 耳を塞いで
すこしだけ透明になる
記憶の混在
内容の曖昧さや 時系列の歪み そして 自己と他者の混同
なにが正しくてなにが間違っているのか その根拠が溶けていく
真実が 彎曲した事実へと
月をみるたびに気づかせてくれる ちっぽけなことに囚われていると
月の光は冷ややかなようでいて どこかしらやさしく包んでいて
ただ待つことのもどかしさ
甘えることができるのも ひとつのつよさであり
つよさというのは なにもかもひとりで背負い込むこととは どうやら違うみたいで
甘やかすことは 必ずしもやさしさではなく
やさしさというのは もっともっとながい目でみたときに ひとりで立っていられるようなもので
つよさとやさしさというのは 違うようでいて どこか似ている気がして
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