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夏の終わりは - 2003年09月15日(月) 夏の着物も、もうそろそろ終わりかな、と思いつつ、 こんなに残暑が厳しいと、単衣のきものなんて着る気分になんかならない。 昨日は友達のsolo dance performanceがあって、 絽縮緬の半襟に付け替えることはしたけれど、 あまりの蒸し暑さに、浴衣で行っちゃえ、と襦袢なしにしてしまった。 場所が原宿だし、気にすることはない。 この連休は遂に3日間ともきものでお出掛けだ。 (遊んでばっかりだったと反省しきり・・・)。 本日は、世田谷パブリックシアターの、 シアタートラムという小さい劇場にて、萬斎氏のトークイベント。 イギリス人演出家、美術&技術スタッフとのコラボレーションで、 ロンドン公演も終了したハムレットを演劇批評の立場から振り返る、というもの。 ゲストスピーカーには、 世田谷パブリックシアターのゼネラルプロデューサー高萩氏(夢の遊眠社の創立者)、 翻訳をした河合氏、そして演劇評論家の内野氏の3人。 内野氏・・・というか、内野先生とはちょっと顔見知りなので、 ゲストに出ると知った時には、 萬斎さんと同じ舞台上でしゃべるなんて、 とかなりうらやましく思ったけど。 ま、有名になると、こういう良いこと (って、本人にとって良いことかどうかは知らないけど) があるんだなぁ、と思った・・・当たり前ね。 すんごく暑いんだけど、意地でもきもの・・・。 ![]() この木綿の絞りを着られるのも、この夏は今日ぐらいまでかな。 とにかく日差しも強かったので、小物は水色で涼しげにした。 帯は夏紬。8月に締めた番傘のもの。 昨日、とりあえず半襟だけ替えておいてよかった。 襟付きの超うそつき肌襦袢(さらし)なもんだから、 木綿の着物だと全くすべらない。 着付けの時に、背中心を合わせようと衿をひっぱってみても、 着物全体が一緒にずれてしまってなかなか大変。 結局、着付け終了後、母からかなりまがって着ていると指摘される。 とりあえず、身八つ口から引っ張って帯の中に押し込む。 ![]() かなり焼けてしまった。着物の色のせいね・・・黒さがすごく目立つわ。 着ている間中、立ちっぱなしなわけないし、絞りのきもの、 特に、この木綿の場合は薄いからよけいにそうなのだと思うけど、 座るとおしりの部分の絞りがのびちゃう。 家で洗濯できるところが木綿の魅力でもあるんだけど、 ただでさえアイロンがけがヘタな私。 この絞りをつぶさずにアイロンをかけることができるのか・・・。 冒険はやめておいて、呉服屋さんに持っていった方が賢明かも。 萬斎氏のトークイベントは、もちろん楽しかった。 前から2列目なんて近距離だったから、 あ、目があったわ(合ってないの)、 あ、また目があったわ(みんなそう思ってるの)、 なんてドキドキしたりして。萬斎さんもそうだけど、 ゲストの方々も本当におしゃべりが大好きで (そりゃ、しゃべることが本業の大学の先生たちだもんね)、 予定終了時間を30分近くも超えた。ファンにとっては嬉しいけど。 ハムレット上演までの裏話なども聞けて、 今度はそんなことも思い出しつつ、 テレビで放送されるハムレットを見られるわ。 イギリスの劇評で、萬斎氏のハムレットは、サムライだ、 という表現があったらしい。 萬斎さんは自分の狂言師としてのessentialなものが通じたのかな、 と嬉しかったとか。 なるほどね、私が最初に見て感じた、落ち武者ハムレット、というのは、 まんざら的はずれな印象ではなかったみたい。 (って、私のは、長髪とヒゲの印象だったっけ・・・) - 振り袖が着たかった と言い訳にして - 2003年09月13日(土) 私のきものライフの始まりだった地元駅前のお店が、 閉店することになった。店終いじゃなくて、移転なんだけど。 本店と支店が別だったので、場所を変えてひとつにするという。 地元は地元なんだけど、駅の反対側に移るので、 今よりはちょっと寄りにくくなってしまうけど。 これは、残念なのか、それとも私にとっては良いことなのか・・・。 本日は、その新しいお店の開店パーティ。 そこのお店で、小さなコンサートとお食事でお祝い。 バロック音楽のミニコンサートで始まり、 その後、おいしいお酒とお料理をご馳走になった。 バロック音楽は、シェイクスピア劇の中で使われる楽器を使うので、 聞きながら、勝手にこの音楽にはあの作品のあの場面ね・・・と思い描いてしまった。 呉服屋さんのパーティだから、当然ドレスコードはきもの。 時期としては単衣なんだけど、私はカジュアルなものしか持っていない。 帯を工夫して華やかにすればいいかな、と考えていたのだが、 どうやら皆様、豪華にきめてくるらしい・・・そんなに力入れないでよ〜。 そういう中でも平気だもん、と腹をくくれないのが、私の情けないところ。 でも、ないんだからどうしようもない。 あ、思い出した。振り袖は夏でも袷でいいみたいよ、と誰かが言っていた。 (あるいは言っていたということにしよう。) これって、たいていは披露宴に出席する人で、 ホテルで着替えるからなんだろうけど、 いいや、いいや言い訳にしちゃえ。 振り袖が着たくって・・・ ![]() これは去年、この呉服屋さんのクリスマスパーティで対丈に着付けたもの。 袷の中振り袖だけど、色も薄いし、外を歩き回るわけではないので、 今回はよしとした。帯は、母のお友達からのいただきもの。 裏側がかなりビビッドなブルーで、効かせ色になってくれる。 最初はどうするこの帯、と合わせ方を考えたけど、 実際に締めてみるとかなり便利帯だと判明。 帯は花文庫にして ![]() 後ろに写っているのは、お店のディスプレイ。秋の新作。 新しいお店には、長テーブルがあって、 そこで椅子に腰掛けてきものを見ることができる。 照明は、自然光含めていろいろな明るさの下、 着物の色の違いが比べられるように、デザインされているそうだ。 おいしいお料理 ![]() まぁ、とにかくおいしい和食でした。 でも、お酒とおしゃべりに夢中で、お箸があまりすすまなかった。 帰宅後、きものをぬいだらお腹がすいてるってどういうことだいっ。 他の方々の、素晴らしい単衣のお着物を見てため息をつきつつ、 9月に催されるパーティ参加は自粛しよう、と思ったのだった。 - Kimono Style にて - 2003年09月07日(日) 本日は、おともだちのようちゃんと彼女のお花仲間たちの6人による展示会。 "Kimono Style" と名をうち、「和を生かした花のかたち」がそれぞれに表現されるという。 「骨董市巡りにはまっちゃって〜」と楽しそうに話してくれたようちゃんだが、 その目的はこの展示会のためでもあったらしい。 彼女とはあるHPを介して知り合ったのだが、そこのお仲間3人と見に行く。 夏の最後に、うすものを着るかな、と昨日までは思っていたけれど、 今朝起きてみたら、なんだか秋の気配が濃厚。 涼しいじゃない・・・。天気もどんよりだし。 これじゃ、うすものを着るにはちょっと気が引ける。 しかし、SMAPライブで着たものと同じはつまらない。 こんな時には万寿菊のきものだわ。 万寿菊ってぽよぽよしてるよね。 ![]() 単衣の時期に大活躍の洗える着物。 洗える着物を選ぶ時には、妥協せずに、 すごく気に入った柄のものを購入することにしている。 私は背丈は低いほうなのだが、小さな柄の小紋より、 大柄のものの方が好きだし、似合うのではないかと思っている。 特に花は小花柄は苦手。 これはポリエステルの浴衣として売られていたものだが、 プレタゆえ私にはかなり大きく、 浴衣として着るとすべってしまってすごく着にくい。 おそらく着崩れもしやすいのではないかな。 もっぱら長襦袢着用。合わせたのは花織りの半幅帯。 ようちゃん作のブーケを手にして。 ![]() 展示された作品は、大きなオブジェからブーケ、髪飾りに至るまで様々。 アンティークきものに合わせてアレンジされたものは、 どれも繊細で懐かしい。楽しく創作してることが伝わって、 居心地の良い空間となっていた。 ようちゃんの大作はこちらっ→ ![]() 踊りの衣装だったという、壁にかけてある着物との調和の花たち。 すごいなぁ、ものを創るって。私はこういうことが苦手なので、 自分で創れちゃう人たちがうらやましい。楽しいだろうな、と思う。 私の楽しみって、ほんと、消費によって得られることだよな、と思った。 いかんなぁ・・・ちょっと落ち込み。 何かを創りだすこと、生み出すこと、私の中にあるだろうか。 こういう作品もありました。 ![]() アンティークの振り袖に、植物の帯。 伊達襟にも大きな葉がつかわれていた。 この振り袖の柄、刺繍なんだよね。着れちゃいそうだけど、 この後は着用せずに刺繍部分を使って何か作品を創る予定らしい。 おまけ・・・ようちゃんの足下→ ![]() 矢羽根の柄足袋は、通販和服サイトの共同購入で買ったもの。 この時、私は金魚柄、紫陽花柄のものを一緒に購入。 ようちゃんの着物は木綿。この大きな水玉を見ていると、 駄菓子屋さんにある、お砂糖がまぶしてあるちょっと大きめのあめ玉を 思いだしちゃうんだけど。かわいいよね。 ようちゃんにお茶を点ててもらってしばしおしゃべり。 バッグブーケコンテストなるものをやっていて、6人それぞれが一つ、 プレゼントするための作品を創っていた。 気に入ったものに投票すると、抽選でその作品がプレゼントされるという。 ようちゃんのはどれ、とあーだ、こーだと、うんちくし、投票する。 「で、ようちゃんの作品はどれ〜。カミングアウトしてよ。」 「みんな、友達がいがないなぁ・・・。」 誰一人、選ぶことができず・・・。 でもさぁ、意外な作品を創れるってことは、作家として大切よ、ようちゃん。 -
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