今日は、祖母の四十九日の、法事でした。
あっというまだった。
お骨になった、祖母が、おじいちゃんと一緒のお墓に入った。
祖母なのであるが・・
私は親しい友達を送るような気持ちになっていた。
夜中まで、ずっと話していたのはついこの間のこと。
少し前に、吉井の病院にお見舞いに行ったときに、 車椅子を押して外に出たら、 それは大きな丸い丸い月が、地平線すれすれに出ていた。
それを見ながら二人でしばららくたたずんでいた。
私が帰るのをおばあちゃんはずっと見送ってくれた。
* * *
生まれてからずっと家にいた人がいないこと。
きびしいこともあったけれど、 同じ家で同じ時をきざんできたこと。
北海道から群馬に引っ越してきたこと。
九十年の祖母の人生をどう受け止められるだろう。 祖母はどこに行ったのだろう。
祖母の、腕はこの間まで脈を打っていたことを 私はどうやって伝えられるのだろう。
さみしい気持ちをどうやって受け止めたらいいのだろう。 感じる必要がないのだろうか。
そんなはずはない・・。
感じないよりさみしいと感じるほうがおばあちゃんは喜ぶと思う。
だけど、家族の中でそれを出せない今、どうやってそれを受け止めて 伝えたらいいのだろう。 家族は、感じないふりをしているだけだろうか。
今は、私の胸の中の気持ちだけが私の真実。
猫と一緒に、この文章を寝床で書いている私は、ただ真ごころは どこかに通じると信じるしかない。
数年前に書いた曲、 おばあちゃんは、歌の中で、バスを待っています
おばあちゃんに会いたくて伝えたいことがたくさんあった。 それをどんな風に私は、受け止めて伝えたらいいんだろう。
*ー*−*
Birthday
お母さん私は娘としてこの空の下に生まれました お父さん私は二つの足で この空の下を歩いています
感じるものすべてどこから来るのか この胸の想いをかかえきれなく さみしい気持ちを知っているように 街路樹の風がやさしく揺れた
嬉しい気持ちも悲しいことも この空の下の私の気持ち 愛するものすべてどこから来るのか この手を伸ばしたら届くのでしょうか 泣いてもいいよと星が笑った あなたの前ではただの私
住みなれた家 笑う子供たち 桜色の道 金色の稲穂 鈴虫の恋の歌 粉雪の街 バスを待つおばあちゃん 眠りにつく君
鳥が息をしてる 虫が息をしてる 草も息をしてる 雲を見てる私 大地に抱かれて 太陽を浴びて 星に見守れて みんな息をしてる あなたがここにいて 私がここにいて 一緒に歩こうよ 星に帰る日まで
信じるものすべて 壊れそうな時も 信じられるものは この胸のぬくもり 生まれた時から 一緒にいたの 手を離さないで今のわたし
何にも言わないでそばにいてほしい 本当の私をかかえきれなくて 泣いてもいいよと星が笑った あなたの前ではただの私 あなたの前ではただの私
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