2005年07月27日(水) |
perfect free |
僕らは何を感じるも
視覚 触覚 味覚 聴覚 嗅覚 いずれかを介さずにはいられない
発する事で 認識してもらい
感じる事で 他者を知る
が
外からの刺激は 脳で反応しているだけで 独りでは無い事を 証明する術ではない
それは
ただ 何者にも拠らず 一人で生きているのと 変わりは無い
あくまで 閉じた殻の中の世界に生きる個なのだ
死んだ彼には花を 子を殺した彼女には酒を 失踪した彼には手紙を これから死ぬ彼女には薬を 愛を求めて止まぬ彼には体温を 愛を告げたが手に入らなかった彼女には時間を 愛を告げられたが応えない彼には歌を
なかなか適材適所はかなわないが なんとか世の中巧く回るもんだ
俺に何が出来るというのだ?
何も掴めぬ手に
何も救えない口
掴むものは全てすべり落ち
吐きだす声は何ものにも届きやしない
なぜに悔しいんだ?
コンクリートの匂いがする螺旋階段を 飛ぶように駆け降りる
肺は最大限にあえぎ酸素を足に送り続ける 過呼吸の為に視界にはノイズが走る
手摺に手を掛け 体躯を引き寄せると同時に跳ね 重力に身を投げ出す
絡みそうになる足を 意識的に動かし 常に支配下におく
響く着地 耳鳴る呼気 弾ぜる鼓動
目は遥か下ただ一点に
じきに感覚は無くなり 意識はゆっくり回りながら 下へ誘われるよう落ちていく
下へ下へ 回ってるのは自分か壁かわからずに
勢いの無くなったコマが倒れる瞬間のように ゆっくりな時間の中で落ちていく
言葉の確立
思考の言語化
思考は止まらない
言語化して固定するのに意味があるのか?
思考の具体化
もし流れを固定化したのなら それは思考と呼べるのか
よくある幻想 ありきたりな勘違い
ごくまれに他人の中で場所を見出し 安住を得られる事がある
その時間は終わる事の無い現実 その空間は唯一つの居場所
だが続くはずの永遠は いつか弾け 夢から醒める
一度終わった夢は もう見られない
あの夢の中へは もう戻れない
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