ぐずついていた天気も夕刻には回復してきました。 今夜は町内にある神社の祭りの宵宮。 屋台の灯りが通りを照らして、子らがゆらゆらと歩きまわっています。
夜に入って北風が強くなってきました。 台風の、反時計回りの旋風の影響です。
夜になってウエス・モンゴメリーの「FUSION」を聴いています。 ウエス・モンゴメリー・ウィズ・ストリングス。1965年の作品。 全編バラードです。
昨日からウエスをよく聴いています。 古い盤の再発が相次ぎ、デビューからのコレクションがかなり揃ってきています。
ハナの散歩で、ふと気がつくと紅葉が始まっていました。 まず、アメリカハナミズキが赤に染まっていきます。
全体的には11月の終わり頃が美しいでしょう。 そのハナのこと。 車の中に遺された犬のぬいぐるみを居間に置いたらば、耳を咬み、足を引きずり、容赦なく攻撃を始めました。 まるでテリトリーへの闖入者に対するように。
老いて吠えなくなり、もう何年も攻撃的な行動はしませんでした。 なんだかその姿にまだまだ元気だ、と安心しています。
久しぶりに雨が降りしきる一日だった。 午前0時過ぎに最後のお客様が帰られる。 当然といえば当然だけれども、ここのところ0時をまわっても起きていることが多い。 明日は日少し冷えるらしい。形見のコートを持って帰ってもらった。
告別式が終わり、なんだか力が抜けた状態です。 それでもひっきりなしに弔問の方が訪れるので、そのたびに気を張っています。
ちょうど十月の薔薇の季節。 亡くなったものの一番好きだったタキシードを着せ、ちょうど咲いていたプリンセス・モナコを二輪、胸ポケットにさして送りました。
海が好きだった彼のために「Sail On」と声が飛びました。 多くの人たちに惜しまれての船出です。
さて、見送りが済んだのならば ぼくも起動しなくてはなりません。
なにかを頼りにしなければ起てませんでした。 何か…本ではなくて音楽でした。
優しくなだめてくれることではなく、 なりふり構わず泣き疲れることを音楽に求めました。
CRYSTAL/吉田美奈子(アルバム「DARK CRYSTAL」に所収)
行き着いたのはこの曲でした。
闘病を続けてきた家人が、午前七時三十五分、息を引き取りました。 しばらく日記とメルマガをお休みします。 なお今週の「おとなのコラム」の連載は、すでに書き上げていますのでお届けすることができます。
今までいろいろと励ましをいただいた皆様、本当に有り難うございました。
身近に病気の人がいると、健康のこと、命のこと、暮らしのことを常に考えるようになる。 その意味において、ぼくは感謝しなければならない。 そのおかげで現在、まがりなりにも健康な自分がいるからである。
リクエストが入り、今日から早朝の「珈琲配達」が復活した。 病院へ家で淹れた珈琲を届ける。ちょうど朝食前に着くように、魔法瓶を鞄に入れて自転車で走る。
病院の前は素晴らしい欅並木に覆われている道路である。 病室へ行きマグカップに珈琲を注ぎながら、その緑を味わうことができる。
それこそ「おかげさま」なのだ。 早朝の京都。初秋の街の空気。鮮烈な緑。 そんな「いま」「ここ」を味わうことができるのだから。
明日も走ります。
2007年10月05日(金) |
遠くに台風 近くに木槿 |
家の北側に植えた木槿がようやく咲き始めた。 それだけ日当たりが悪い場所なのだ。 もう10月だというのに。
しかし近所の木槿もまだまだ咲いている。 息が長い。それともまだ夏日が続いているからだろうか。
暑さの原因は遠くの台風らしい。
今日、ようやく詩が書けた。 書けたのですぐに投稿。もう遅いので来月分になると思う。
ここのところ短い小説ばかり書いていて、詩を書けないでいたから10日ほど前に発心したのだった。それから一行ずつ積み重ねていって、 今日、最後の行と全体が現れてくれた。
2007年10月04日(木) |
「好きなこと」だから |
昨日の夕方6時。 NHKの、京都のローカルニュースに松井今朝子さんがゲストで出演していた。 今年、直木賞を受賞されてから、初めての帰郷だという。
松井さんは祇園育ちである。 そんな育ちが時代小説を書く上でなにか影響があったか、という問いに、風情の描写がとてもリアルだ、といわれたことがあると答えておられた。
祇園というのは京都の中でも独特の場所で、「近代以前」を色濃く残している場所だ。だから松井さんが、たとえ「江戸もの」を書かれていたのだとしても、リズムや時間の流れなどに、ご自身の生育環境で培われたものが自然に反映されるのではないだろうか。
ところで、 松井さんはご自分のブログを精力的に更新される方である。
そのことにアナウンサーが触れ、 「これこれこういう記事に、こういうコメントが書かれてましたよね」 「そうそう」 というような、ネットに向き合っているものならではの会話が弾んでいた。
旅行記などを画像付きで連続してアップしたときなどは、 「プロの作家の紀行文をただで読める。なんだか嬉しいけれど、いいんでしょうか…」 と、いうような書き込みもあったとか。
これに対して松井さんは、とにかく何の制約も無いし、締め切りも無い世界だからこそ自由に書ける。それがいい、と。
結局、書くことが好きなんでしょうね、とおっしゃっていた。
仕事の原稿書きで遅くなっても、たとえ夜中の2時、3時になってもブログの更新をしなくちゃ、と思ってパソコンの前に坐るのだそうです。
ぼくなんか、身体と相談したり、睡眠時間の配分や犬猫のことを優先してしまうから、どうしても向かわない日ができてきている。
見習いたい、というよりも、ぼくはほんとうに「書くこと」が好きなんだろうか、と考えてしまった。
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