浪漫のカケラもありゃしねえっ!
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2002年04月08日(月) |
私のファンレターのノリ |
MEGADETHファンサイトで、ディヴに応援メッセージを書こうと呼びかけがあった。ファンになってから15年以上たつけど、ファンレター書くのは初めてなんだな。初めてが「お見舞いレター」になっちゃうのが、せつないゾ。 真面目に書こうと肩に力が入って、短いメッセージにけっこう時間がかかる。けっきょく定型の決まり文句使って、ごく無難なノリにしてしまった。相手は療養中だし、あんまりプレッシャーもかけたくないしなあ。
他の友人達にいわせると、私のファンレターのノリは、どうも素っ頓狂らしい。思うことを伝える語学力が全然ついていかない。リフのキレがどうしたのソロのハモリがどうのと書きたくても、感じたニュアンスを表現する言葉が浮かばない。で、それに近いフィーリングを奇天烈な比喩を引っぱり出すことになる。ウケを狙うタイプでもある。(^^;) 例えば、ヒロイックファンタジー好きのヘヴィメタルバンドの曲を誉めたくて書いたときには、こうなった。「あなた達の曲を聞いて、ひとつの光景が見えた。深い霧の中を、一騎の黒い馬に乗った騎士が疾走する。たてがみは濡れ、蹄が岩に火花を散らす。重い鎧、汗が蒸気となって立ちのぼる。その息は荒い」。これを見せたら、「なにを書いてんだ?」と友人一同に大笑いされた。出した相手は返事をくれたから、少しはウケたのかもしれない。(笑) 曲やバンドによったら、それが「夜明けの天空を行くチャリオット。渦巻く灰色の雲の隙間から、黎明の光がさす」になったり「ギターは水晶の雪のごとくきらめき、私の上に降ってくる。あなたの声は幾重ものベールとなって私を包み、耳元に心臓に口づけていく。官能に私は酔いしれる」になるわけだ。(^^;)
自分でもミョウチクリンなノリのファンレターだとは思う。こういうノリしか思いつけないけど、相手も母国語でない英語でヘンな歌詞を書いてる人らが多いし、アホっぷりを笑ってもらえりゃいいや。そう覚悟しなければ、出せやしない。 ムスティンにこういうノリで書けなかったのは、彼自身も素晴らしい歌詞を書くセンスを持ってるからかも。やっぱ英語圏の人にこんなのを書くのは照れるもんだじぇっ。(^^;) そいえば、好きなドライバーにも書いたことないなあ。普通のノリの人達という認識があるからだろうか。 「人でも機械でもないひとつの生き物」だの「襲いかかる優美な野獣」だの、ご本人にはとても書けませんわな。(^^;)
2002年04月07日(日) |
MEGADETH/分析モード・創作モードに入る自分 |
だいぶ浮上してきました。大好きなギタリストの左腕が故障してバンド解散、棚から本が雪崩て下敷きになったヘッドホンが壊れ、CDにでかい傷を発見。3つも悪いこと重なったんだから、もうなにも起こらないよな〜。(^^;) MEGADETHの曲を聴いて涙したりしたけれど、ちょっとずつ元気回復。 1年の辛抱だ。レコーディングが長くかかるときは、それくらいの遅れは出る。彼を支える家族もいる。大丈夫、帰ってくる。きっと戻ってくる。それを待てる。こみ上げる感情はコントロールできる。私なんかよりもっと熱烈なファンやディヴ本人の悔しさつらさに思いを馳せることは出来る。でも、自分が泣くことで何もかわらない。出来るっていったら、正確な情報を探すことくらい。と、橈骨神経の圧迫に関する症例探しやって....。 ショックなニュースが入ったとき、いつの間にかデータを集めて分析モードに入ってる自分を発見する。私が知りたいのは、記者の目というフィルターの向こうにあるものだ。単語の行間の中にある、言葉というわくに記述しきれなかった何かだ。 分析し、起こりうる事態を仮定する。そうして自分は、事態を客観視する。正確だと思われるデータに近いモノを集めて、想定しうる最悪の状況を考える。どん底にたどり着いて見据えれば、そこから先は何が起こっても浮上するしかない。その想定以上に怖ろしいことは起こらない。そうやって自分の感情をコントロールしているのに気づく。
ミハエル骨折の時を思い出す。あー、あの時と同じことしてる。あの時も、ほとんど泣かなかったな。 よく泣いたのは、震えがきたのは、ミハエルがテストにはじめて現れ、足を引きずる姿を見たときだった。失われていたかもしれない可能性に痛みを覚えた。傷の痛みをおして戻ってきた彼に、愛しさと痛ましさがこみ上げた。胸をかきむしられる思いで、『戦士の帰還』を書いた。痛みを感じる事件のたび何か書くようになった。読んでくれる人を思い、書くことに没頭していると、少しは痛みが癒される。書いている間は、演出家兼役者であり同時に最初の批評家。創作によって事件を再構成することで、目にしたモノからうけた痛みを客観化し、複雑な感情を昇華させようとしたんだと思う。
今はまだムスティンのニュースをそちらで昇華は出来ない。その未来を推し量るには、不確定な要素が多すぎる。けれど、いずれは書くかもしれない。それが彼の帰還を祝う喜びの歌であってほしい。
2002年04月05日(金) |
MEGADETH 解散! |
かなり凹んでます。大好きなバンドが、突然の解散。 MEGADETHのリーダー、ディヴ・ムスティンが脱退。MEGADETHを作り、ほとんどの曲を書き、ヴォーカルとギターをやっていたディヴがいなくなったということで、バンドは消滅しました。 彼は、左腕の「Radial Neuropathy」橈骨(腕の親指側の方の骨)神経の神経障害?に襲われて、完治に1年くらいかかるらしい。(T_T) オフィシャルサイトで、ファンに対するメッセージの最後をディヴはA Tout Le Mondeの歌詞で締めくくっています。A tout le monde a tous mes amis Je vous aime Je dois partir. (To all the world to all my friends. I love you I have to leave) コレを読んで、涙目になっちゃいました。彼の声が聞こえてきて。(;_;) 彼の弾くギターソロ、金属的で力強いリフ。最も好きなギタリストのひとりです。MEGADETHこそは最もヘヴィメタルらしいと惚れ込んでいたバンドでした。ディヴさえいれば、MEGADETHの音は健在だと。MEGADETHのいないHR/HMの世界なんて、考えてもみなかった。 いろんな事情で何度もライブを見るのをあきらめざるを得なかったことが、今さらながらに悔やまれます。会いたい時に会っておかなければ、いつか悔やむ日が来る。時は移りゆく。それをわかっていながら! 美しい闇の王子様....。METALLICAの誕生に貢献しながら追い出され、MEGADETHを苦労しながら成功させ、激しい気性で波瀾万丈の生き方をし、その言葉に嵐のまっただなかで生きてきた深みを感じさせることも多かった。MEGADETHをずっと大事にしてきた彼に、なんという嵐がまたふりかかるのか。 早く回復して、あの素晴らしいギターを再び聞かせてくれる日が訪れることを祈るばかりです。
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