ねろえび日記
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2012年11月21日(水) |
細見美術館→W山口展 |
展覧会3つハシゴ。
細見美術館 アートキャンパス2012ー日本美術の見方 いきもの編ー 若冲の「糸瓜群虫図」はいつ観てもいいね。 芳中の犬や雪佳の犬はいつ観ても愛らしい、なごむ。 あと、捕鯨図、立葵図の蟻の行列、細長い画面に鯉に花木に鳥にとてんこ盛りの上表装も凝らしてる黒田なんとかの絵も印象的だった。弁天さん乗せた白狐も可愛かった。
その後、近美へ。 山口華楊展 ライオンも虎も黒豹も、故郷を思うラクダも、小さなふわふわのリスも、農家を助けて働く牛でさえも、どの動物も品があって、可愛らしい、清らか。このコたちは臭くないと思える。
スケッチもすんごく上手いんだなー。正解の線1本しか描かない。
そして、メインイベント、美術館「えき」KYOTOに移動。 平等院養林庵書院 襖絵奉納記念 山口晃展 〜山口晃と申します 老若男女ご覧あれ〜
あー、楽しかった。山口晃、天才。 精密な絵も、大胆な筆遣いも、ペン画も、堪能しました。 技術とセンスとおもしろのレベルがとんでもなく高いなあ。画風のバリエーションも多彩だし。この人に描けない絵はないんじゃないかと思う。
今回、新聞小説などの挿絵の原画が沢山展示してあって、それがすごくよかった。本体の小説やエッセイとかは全く知らないんだけど、絵だけで充分楽しめる。特にペン画が綺麗で綺麗で。昔の銅板画とかエッチングみたいな筆致とか。
作品の中の書き文字を失敗してもチャーミング。
吹越 満が出てるのと、内容にもちょっと興味があったので、観にいきました。 貴志祐介は「青の炎」が(小説も映画も)好きだった、「黒い家」が恐かった。「鍵のかかった部屋」はもうドラマしか見なかったな。「悪の教典」も小説未読。
で、映画の感想は、う〜ん。 観ている間は飽きなかったしずっと引きつけられはしたけど、観終わったら何も残らん。それと、意外に「行け、行け、ハスミン」にはならなかったな。
悪い意味でなく、蓮実のキャラクターは薄っぺらく、伊藤英明の芝居も薄っぺらかった。映画にするときに諸々端折っているのかなと思った。
フキコシはさすがの気持ち悪さ。 下手したら、大量虐殺よりも痰ゴロゴロカーッペッのほうがゾゾげ立ったかも。 染谷くんと二人で蓮実のことを喋っているシーンがよかった。釣井は気持ち悪いキャラクターなのに、声はいいなあと思って聞いていた。黒板使って熱心に説明してるのにちょっと笑う。 素晴らしい人物に会うと強烈な劣等感を感じるけど蓮実には全く感じないって意味のことを言ってたのに、釣井先生のおもしろさを感じた。
散弾銃が肉々しい形状になって喋るのと、最後生き残った女生徒の目が白っぽくなるのはウソくさいので要らんと思ったよ。カラスで止めときゃよかったのに。
蓮実と生徒たちの攻防がもっと見たかった。 映画だけでは伝わりにくかったけど、たぶん個性的な生徒たちなんだろうし。まあ「バトロワ」と違ってあくまでも蓮実の映画なんだな。
で、一番よかったのは、音楽「モリタート/マック・ザ・ナイフ」です! 特にモリタート、好きだ。チーチッチも捨て難いけど(蓮実が歌い出した時は「愛と誠」ばりのミュージカルになるのかと戦慄が走った) 音楽が映画のオリジナルなら三池天才と思ったけど、小説ですでに蓮実のテーマソングと知って、あーそーなんだ〜と。
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