ねろえび日記
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今さら、ですが、見ました。13日の夜。 30分くらいねばって、2個。 寒かったので、1個見た後、あと1個見たらもう寝よ、と(根性なし)
流れ星て、テンション上がるね。 月食とか日食よりも、おおおー!度が高かった。 一瞬だからかな。
2012年12月17日(月) |
マリー・アントワネットに別れをつげて |
バスティーユ陥落からの3日間のヴェルサイユ宮殿、王妃マリー・アントワネットの朗読係のシドニーはアントワネットに片想い、アントワネットはポリニャック夫人に片想い。 ギロチンリストに載ってるポリニャック夫人に心ならずも逃亡をすすめるアントワネット、あっさりそれに乗るポリニャック夫人、留まってくれなかったことに打ちのめされるアントワネット。さらに、シドニーにポリニャック夫人の身代わりになって逃亡を手伝えと迫る……。
フランス革命規模の大きな話ではなく、小さい話。 観て損ではないけど、観なくて損でもない映画。
ラストがやりきれない、やるせない。 自分が愛した王妃が寵愛した女の姿になって、馬車からにこやかにお手ふりをする(沿道の庶民はキルユー状態)、破滅へとまっしぐらなシドニー。愚かだとは思わないけど、破滅型。
検問の時、召使い(ポリニャック夫人たち)を従えて、女主人を立派に演じきったシドニー、おおお! ここが天で、あとは破滅、何者でもなくなった。
シドニーはやはり孤児(天涯孤独)だったんだ、「王妃の“元”朗読係、今は何者でもない」てなモノローグがグッときた。 あー、シドニーに感情移入してたのね、自分。
シドニーが王妃の命令に従ったのは、主従の力関係ではなく(“上司”に断れと言われてたし)、王妃の役に立ちたかったのと、王妃に愛されたポリニャック夫人に(一時でも)なれるからだろうなあ。
史実では逃げ延びたポリニャック夫人も1年後くらいに病気で死んじゃうらしいのだが、フィクションの存在であるシドニーのその後のほうが気に係る。あのポリニャック夫人が親切にしてくれたとは思えないし。
刺繍が得意で、アントワネットのために2日間徹夜してダリヤの刺繍見本を作ったシドニー、でも、刺繍の才能が知られて朗読係から服飾係に移動させられたら、そばにいられなくなると、内緒にしたんだよ。王妃が刺繍をほめて褒美の金貨をくれても(服飾チーフみたいなおばさんが受け取ってた、そのままポッポナイナイってことか)、自分がやったとは言えないんだよな〜、う〜ん、せつない。
本が好きで、「言葉を大切にします」と、王妃に言い放ったとこともステキ。 王妃のお好きな本は自分が一番よく知っています、と自負してるところも凛々しかった。
で、反面アントワネットは、愚かしいおばさんって感じだった(外見は綺麗だったけど) だいたい、本なんて好きだったのかしらね、とすら思う。頭弱そうだもん、勉強嫌いだったし(ボロクソ)
と思い出して感想を書いてると、おや、いい映画だったのか、と思い直して来た。うむ。 ファッションや美術や、さらには使用人サイドのヴェルサイユの裏側の不潔さなどなども、おもしろかった。まあ、最後の3日間なので、そんなに豪華絢爛でもなかったけど。
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