ねろえび日記
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2015年09月12日(土) |
ヨーロッパ企画 遊星ブンボーグの接近 |
事前に見た関連番組がゆる〜いぬる〜いぼんやりした出来だったので、あまり期待せずに観に行った。 そしたら、おおお! おもしろかった。
開演前、舞台上の大きい文房具類、セロテープとかカッターとか辞書とかからして楽しい。ちょっとチープで素朴な作りなのもまた楽し。
オープニングのアニメが、前置きを可愛く端的に紹介していて、いいなあと感心していたけど、その後のモニターの使い方も上手くて、驚き唸る。
つまりモニターの映像はクローズアップの画面で、横でリアルに演じている様子はロングの絵面。こんな風に演出するんだー、ほほー。演劇ならではのおもしろさを発揮していると思う。 ただ、私は2列目の席で近すぎた。アップとロングが自然に視界に入るもう少し後ろの席で観たかったかも。結局ほとんどモニターを観てしまった。
話の内容自体は、劇的なことは起こらないし(いや、宇宙人が自分の部屋に来てるんですけど)ほんわかしてるんだけど、ゆるいようで緻密(な気がする) ヨロ企画のお芝居はどこか品があるし。 最後のピタゴラ装置のゆるさと来たら……。
中川春樹さん、ツノの生えたシルバーの髪がお似合いで、増々ステキになられてました。
毎回思うけど、ヨロ企画ほどコストパフォーマンスの優秀なお芝居を知りません。こんなに安くてこんなに良く出来ていて、いいの? と思う。特に私は京都公演を観るのでよそより安いし。
予告編を見てめっちゃおもしろそうだったので。 眼鏡にスーツでアクションのコリン・ファースがめっぽうカッコイイ。ううっ、ヤられたって感じ。 初日初回に行ったった。
で。 おもしろかった! んだけど、ちょっと思てたんと違〜う。 ハリー・ハート(コリン・ファース)が途中で死んじゃうなんて、死んじゃうなんて。
オープニングの爆撃された窓からクレジットが飛び散って出てくるところからワクワク。
エグジー(タロン・エガートン、新人くん)、バックで車を走らせるカーアクションお見事、義父の手下から逃げる時のパルクールみたいな身のこなしも胸のすくような動きだった。
新人訓練の様子が思いのほか楽しくて、もっと観たいかもと思った。パンフレットに項目が列挙されてて、うれしかった。一人一匹ずつ子犬を飼うエピソードも好き。
アーサー(マイケル・ケイン)とエグジーの、パグの名前JBの由来のやりとりも楽しい。 マイケル・ケインて聞くとちょっと心が踊るのだけど、なんでか理由は思い出せない。
ハリーとエグジーの、大逆転もニキータとプリティ・ウーマンも観てないのにマイ・フェア・レディは知ってる(それは知ってるんかい)も好き。
教会でのアクションシーンは、ホントに見入ってしまいました。 ハリー、カッコイイー。ダンスのように美しい。 凄絶アクションに前髪ハラリ。うううっ、ヤられた(わたしが) でも、それが敵に操られての皆殺しだったのが、萎える。 そして、その直後にあっさり撃ち殺されてしまって、退場って。あんまりだ。 殺らなければ殺られる状況だったとはいえ、相手が狂信的集団だったとはいえ、ハリーが大量殺人てなんかヤダ。退場はもっとヤダ。 それに、わたくし、予告編で見た敵のアジトでズサーッ!や背面跳びで銃撃はコリン・ファースだと思い込んでいたのだが、実はハリーじゃなくてエグジーだったの。いくら同じような眼鏡とスーツ姿だとはいえ、お前の目は節穴か。なもんで最後の戦闘にハリーがいないのが余計にショックで。
とはいえ、観終わって翌日には、ハリーが死んでこそのエグジーの活躍だし、とか、悲劇的で哀しい死も甘美かも、とか思ったりもしている。
そう、エグジーのアクションもよかったわあ。 義足女ガゼルとの戦いも美しかった。
アクション以外でもエグジーとアーサーとの毒薬の駆け引きも見事だった。
数々の秘密兵器も楽しい。記憶消滅薬とか飲んでからスイッチ入れると効く毒薬とか、ご都合なところもおもしろく。防弾&銃器な傘もな。
マーリンも実はカッコよかった。
エグジーとロキシーは恋愛要素が皆無で友情なのが、よかった。 エグジーて硬派なのねと思っていたら、最後にスウェーデン王女とベッドインて。
「威風堂々」をBGMにエライ人々の頭が吹っ飛びまくる花火大会は、もう笑うしかなかった。わろとけわろとけ。まあこのへんのブラックさはわりとどーでもいい。
無料のSIMカードで庶民を操るところはスカイネットを連想した。
パンフレットは、「スーツ×ギャップ=萌え」とかはええから、アクションやガジェット、特撮の解説をもっと詳しく! 義足女の撮影とか。
もう1回観に行くつもり(「ジュラシックワールド」の3Dもまだ行ってないけど) とりあえず心構えを新たにしてコリン・ファースを堪能しなくては。声もステキだ。
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