日々のあわ
あかり 



 ジギー・スターダスト

夫JGはロウテクでアナログな人。
かなりの音楽(ロック)好きなのに、オーディオ関係は興味がない。
が、ある日突然、DVDが欲しい。と言い出した。

ふぅん、と聞き流していたのだけれど、(←自分はPCで見られるからこんな気の抜けた返事しかしないひどい妻)
「再生さえできればいいの。観たいライブがたっくさんあってさ、最近みんなDVDなんだよね。もうほんと、買おうかな?」と。
うん。買えばいいよ、いいのに、我慢しなくって。と、悪いがちょっと可笑しくなる。
ホントはDVDレコーダーがいいけど、まあいっか。
ということで、今頃再生だけできるDVD買ってきてテレビにつなぐ。

買ってもソフトがないんじゃかわいそうなので
丁度世の中バレンタインデェだったので【レザボアドックス】のDVDをあげた。
あーでもない、こーでもない、といじりまくってたどり着いた特典映像、かくし映像など堪能するJG。
(うちでは取扱説明書など誰も読まない。我が家の電化製品、きっと使える機能が80%は眠っていると思われる。)

で、翌日。
「はい。ホワイトデーだよ。」と、私にもソフトをくれた。
・・・って、ホワイトデーってさ、バレンタインデーの次の日にくれるものなのか。笑。
そんなことはいいんだ。中身よ、中身。
なんと!

【ZIGGY STARDUST 】 by DAVID BOWIE

 ひゃっほぅ(嬉泣)

(あなたも欲しかったんでしょ?とはあえて言うまい:笑)

もう、この一枚は私のマザーミュージック。刹那的な声と、これぞロックな曲たちに加え、あのヴィジュアル。
レコードもビデオもCDも持っているけれど、DVDサイコーッ!
映像にどんどん引き込まれました。この声。このパフォーマンス。くぅー(←言葉になってません)

実は先日、衛星放送でボウイのライブがやっていて見ていたのですが・・・。
確かに60歳(?)には見えないかっこよさ。最新のアーティスト写真なんてくらくらしてしまいました。

が・・・なんだかへん。

今の曲を歌ってるならいいんです。でもね、歌っちゃったんですよね。ジギー・スターダストを・・・。
もう別物で、歌の上手いほかの人が歌っているようでした。

当時のグラムロック全盛期の妖艶なオーラ、刹那的な声・・・。えぇ、別物なのはあたりまえなんです。
60であれだとかえって恐いです。
べつに同じものを求めているわけではないのに、思わず「ヴォーカルって哀しいなぁ・・・」と言ってテレビを消してしまった。

唯一張替えのきかない楽器とはよく言ったものです。
しかし、ミックが今サティスファクション歌ったってこんなふうに思わないのに、なんでだろう。
それだけあのときのボウイは異彩を放っていたということか。

ちょいとこの世のものじゃないオーラですもんね。
(って、私こういうの好きだなぁ。あはは)
煌びやかなロックステージ。恍惚とステージを見つめる婦女子にトランス状態の若者達。
何処をとっても魅力をぎゅっと凝縮したような映像です。

夫よ、ほんとにありがとう。
よかったね。DVD買って。(笑顔)

と、こんな日記書いている午前1時。横で今日はクラッシュのDVDを観てる。
しばらく寝不足の日々が続きそう。

2004年02月16日(月)



 さようなら。

祖父が他界しました。
数えで99歳でした。

とても穏やかな顔で、眠るように亡くなったそうです。
約4年ぶりに見た祖父の顔は今にも目をあけそうな、笑いそうな、温かい顔でした。

「おぅ、おぅ、椿か。元気か?おじいちゃんがいい人紹介してやるからな。」
ってもう長男Rを産んだ後も言われてました。
なんだかずっと心配されていました。私。

結婚式にもなんとか出席してくれて、
「おーい。何言ってるのか聞こえないぞぅー」
と披露宴会場で叫んで、おじさんに外に連れて行かれちゃったりもしたこともありました。

5年前に祖母がなくなったのですが、
それでもずっと「おい。おばあちゃんはどうした。」と何度も何度も聞いていました。

痴呆症だったので、私の父と母アキさんが中心になってずっとずっと介護してきました。
その大変さは想像を絶します。
でも祖父はアキさんがダイスキで、とても信頼していました。

大往生ということで、お疲れ様。ということばが一番先に口をついて出たのだけれど、
思わず声を出して泣いてしまったのは、お骨と一緒に祖父宅に足を入れたときでした。
子供の頃から何一つ変わっていない鎌倉の古ーーい家。
本棚に並ぶ本も、いとこの子供達が集まった時にキリンレモンを飲んだきりこのグラスも、
ヤモリがはりつく台所の窓も、将棋の台も、何もかもが30年くらいずっと同じままで息が止まるかと思うくらいでした。

だけど、祖父も祖母も、もういない。

さようなら。おじいちゃん。
またおばあちゃんと一緒になれたね。お疲れ様でした。

あ、そうそう。おじいちゃんの学生の頃の写真を見ましたよ。
ものすごいイイ男でびっくりしました。色男です。
そういえば、おばあちゃんとは小学生の頃の同級生でしたね。
よく得意げに、
「おじいちゃんはとてもモテたけど、おばあちゃんは泣き虫でな。俺が居ないと全然駄目なんだ。だからもらってやった。」
と言っていましたね。
なるほどね。これならばモテるわね。と今更ながら思ってます。
あ、それから、私、もうイイヒト居ますから。大丈夫です。安心してください。

椿




2004年02月14日(土)
comments
初日 最新 目次 MAIL