台所のすみっちょ...風子

 

 

予言。 - 2004年04月22日(木)

ここ最近、街のあちらこちらで新社会人らしき

人達の姿を見かける。


今日、地下鉄でもそんな集団を見かけた。

10人ほどだったろうか?

とある駅から、わいわいがやがやと乗り込んで来た男女が、

いかにもそれらしい若者たちだった。

そこが、昔いた会社の最寄り駅だったこともあって、

私は自分が新社会人として、会社に勤め始めた時のある出来事を

思い出した。


あれは、勤めて一ヶ月経つか経たないかの頃。

「トレンドセミナー」と言われる講習会でのことであった。

名前の通り、その年のアイテムや色の傾向を

業界では名の通った、けれどいい加減ぽい評論家みたいな人が、

パリコレなどをネタにして話すものだ。

もともと、ファッション業界は、第一志望ではなかったので、

私にはそれが恐ろしくつまらなく、

案の定、始まって十数分後、ついうとうとし始めた。

それは、首をかくんとしては、またハッとするという動作の

繰り返しであったのだが、何度目かの「かくん」の時、

まどろんでいた私の耳に

「ちょっとそこのあなた!」という叫び声。

薄ら目をあけると、その声はナント、、壇上の講演者から

私に投げつけられた言葉であることが分かった。


会場は何百人と入るほど広く、実際たくさんの人がいたのに、

彼女はしっかりと私だけを睨み、指を指していた。

壇上に仁王立ちのまま差し出されたその指が

まるで、弓をいるかのようにピッタリと私に照準があっている。

恐かった。。

そして更に彼女は駄目押しのように

「そういう人はこの業界では出世しなぁ〜〜い!!」と

人差し指を私に向けた言い放ったのだった。


私は若かったのだろう。そんなこと言われても

ぜんぜんへっちゃらだった。

だがそれから、丸々9年。

彼女が言った通り、デザイナーだった私に日が当たることはなかった。


今思うと・・・、

あのひとさし指がド〜ンと迫ってくるような迫力。

その予言の的中率。

たぶん・・あの人は・・・

もぐろふくぞうだったのではないかと思う。


おしまい。


...

アナコンダ? - 2004年04月21日(水)

日曜日は旦那の実家との食事会であった。

義母、義父、兄夫婦、弟夫婦とその子供、そして

私たち、と総勢9名が集まった。


みんなそれぞれ日々忙しい。

そのメンバーで集まったのは久しぶりあった。

ロン毛だった弟の髪がちょっと前のベッカムみたいに

超短くなっていたりして、いかに長い期間会っていなかったかを

実感したのだが、なにより特筆すべきは

兄の方で、しばらく見ないうちに、すっかりアドバルーンのように

太ってしまい、

(良かった、ここらへんで会っといて。この調子で行くと、

もう少し後だったら彼だと識別できないところだった。)と

私はホッと胸をなで下ろした。


メニューは高級焼き肉であった。

もちろん割り勘だろうと、お金はそれなりに

用意して臨んだのだが、もしかして義母におごってもらえるかも・・

という考えも充分あり、その割合は自腹3、おごり7

と踏んでいたので、私達夫婦は大いに食った。


人数が多いため、席は4人、5人と2つに別れた。

私達は義母や義父と一緒の席、つまり

他に弟夫婦などの若者がいなかったことが、

旦那と私の背中をさらに押した。

カルビ4人前。牛タン3人前。ハラミ2人前。モツ2人前

をほとんど旦那と私が食いあげたといっても過言ではない。

おまけに、私なんかはデザート気分でクッパまで

平らげてしまった。


帰り道、私のお腹ははちきれそうであった。

家に着くと、もう何もできまっしぇん、、という感じで、

私はリビングにごろりと横になった。

そして、そのまま寝ること一時間。

ふと目がさめて、シャワーを浴びたのだが、

体を洗っている段階で、自分の腹の当たりを見たら、

あんなに膨らんでいた胃がぺっちゃんこだった。


牛をたらふく食っても、この消化の良さ。

自分はアナコンダではないかと思った。



おしまい。


...

ちょんまげ。 - 2004年04月17日(土)

旦那が酔っ払って帰って来た。

背広を脱ぎすてた途端、顔も洗わずにリビングで

寝てしまった。

それは、誰にも束縛されない、至福の時。

いい寝顔をしている。


だが、どことなく前髪が邪魔そうだ。

なのでなんとかしてあげることにした。

目にかかりそうな前髪をまとめてゴムで束ねる。

すると、短いからか、束ねられた髪はぴょんと立ち上がり、

クジラの塩ふきみたいなちょんまげができあった。

ぴゅ〜〜〜。


そのままの髪型で熟睡すること2時間。

「いい加減、顔洗いなさいよ!」と起こした私に

「ふぁ〜〜い」と洗面所に行く旦那。


そして聞こえる

「うぇ〜〜〜〜〜〜!な、なんじゃこりゃ〜〜〜〜〜〜!」

という松田優作ばりの雄叫び。

その声は、洗面所の鏡を見た旦那が、

自分のちょんまげ姿に、

新しい魅力みたいなものを見出し、感激していた声なのだ、

と私は承知している。


おしまい。


...




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