台所のすみっちょ...風子

 

 

略奪。 - 2004年09月03日(金)

親というのはありがたい・・と私は毎年思っていた。

そう、実家に戻り部屋に入った途端、私はいつも感嘆の声を上げる。

応接間の廊下のところに、一升瓶の出汁醤油だとか

みりんだとか、東京ではあまり出回ってない、亀田製菓のせんべい、

ボトルコーヒー、果てはトイレクイックル詰め替え用まで、

ありとあらゆる食料品と日用品が置いてあるのだ。

みんな母が「持って帰りなさい」と買ってくれたもの。

おまけに買い置きしておいた、カレーのルーや缶詰、冷凍庫にある

鮭とかうなぎなんかもくれたりする。


無償の愛とはこういうことを言うのだろう。

だから、それを無条件で受けるのが私の親孝行だと思ってた。


だが、この夏、一足先に車で東京に戻った旦那に、

それらを持って帰ってもらった私は、いざ、この部屋に戻って来て、

台所が山のような新潟の荷物で埋まっているのを見た瞬間、

自分は親孝行者などではなく、、、、

善良な老人から物を略奪する「おいはぎ」ではないか・・?と思った。



ちなみに私は両親から「あの子が帰った後は草木も残らない・・」と

言われている。


おしまい。



...

満員電車 - 2004年09月02日(木)

ここ最近、朝早く電車になんて乗ったことがないから、

今日は本当にしんどかった。

地元の駅はそうでもなかったのだが、乗り換えの某駅のホーム

には、山盛りの人、人、、。

もちろん、それだけの人が乗るのだから車内は寿司飯状態。

ギューギューである。

私の隣には年の頃なら40半ばのオヤジ。

彼の腕が私の手にピッタリついたり離れたり。

普段なら絶対触れ合うこともない赤の他人の私達だというのに、、

ラッシュとは不思議なものだ。


こういう時、男の人は大変である。うっかり自分の手や体の一部が

女性なんかに触れたりすると、痴漢の容疑をかけられかねない。


だがあの時、自分の腕が私の腕に触れる度にオヤジが

「ハッ!」とした表情を見せていたのは、

決して、痴漢容疑をかけられまいとしたのではなく、

一週間前にお手入れした私の腕の剛毛が、

生えかかってチクチクしていたからなのだ・・と、私は分かっていた。


さぞ、痛かったであろう。



おしまい。


...

人間関係 - 2004年09月01日(水)

女の子同志というものは、どうもややこしい。

例えば、何か言われた場合、自分がそうは思っていなくても

その時の相手の空気を素早く読み、

「うんうん・・」などと頷かなければならないこともある。

女の世界は男のそれと違って、悪口や妬みなど複雑な側面を持つことが

原因の一つかもしれない。


今日、とある駅のホームで二人の女の子を見かけた。

一人は流行のプッチ柄のキャミソールを着たエレガンスお洒落さん。

もう一人はTシャツの黒いジーンズというカジュアルお洒落さん。


二人はお菓子を食べていた。それぞれが違う種類を持ち、

時々交換なんかをして楽しそう。

その後、ホームに電車が滑り込み、エレガンスな方は食べるのを止めたのだが、

カジュアルな方は滑り込む電車の車体を見ながらボリボリ。

乗るときもボリボリ。椅子に腰掛けてもボリボリと忙しい。

口を動かすことを止めないその様子を見て、エレガンスな友人がひと言。

「○○ってさ〜、お菓子は一旦開けたら最後まで
 食べないと気が済まないでしょ?」

すると、「そうなのよ〜。絶対最後まで食べちゃうの」とカジュアルな方。

私は彼女達の向かいっかわに腰をかけながら、次にエレガンスな方が

どんなふうに返すのかと見守っていた。

いや、電車にも乗ったことだし、

「もう食べるのやめなよ〜」と注意するものだと思っていた。

だが、言ったセリフは

「そうなんだ〜、偉いね〜。私なんか開けても残しちゃう」だった。


菓子を一袋一気に食う友人に「偉い」とはどういうことなのか・・

友人なら、止めてやるのが友情じゃないのか・・と思った。


だって口から菓子を離さないその友人の体は、

明らかにかなりのカロリーオーバー。

ハッキリ言ってデブだった。



おしまい。


...




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