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リズム。 - 2004年12月09日(木) 年を取ったな・・・と思う。 ここんとこ外が乾燥しているので、富に肌の衰えが甚だしい。 というわけで、当然、夜のお手入れも念入りになる。 一通りの行程はこうだ。 まず、コラーゲンの粉末を化粧水で溶いたものを 風呂上りの肌に優しくつける。次に美白クリーム。そして乳液。 最後に目尻あたりの、特に乾燥する部分に馬油を塗りこんで完成である。 今日の夜もそんな調子で私はお手入れをしていた。 だが、化粧水をつけ、美白クリームを塗った後、次は乳液の出番だというのに、 何故だか間違えて、また、化粧水を手のひらに数滴落としてしまった。 手のひらの中、化粧水の水溜りができた。 もったいない。 もったいないのでパソコンをやってる旦那に背後から近づき、 エイ!っとそれを彼の頬につけてみた。 すると、 「え〜〜〜!いつもと違うよぉ〜!これ、いつもと違うよぉ〜〜!」 と、彼がパニック状態になった。 最近は彼も肌が乾燥するのか、寝る前に私の乳液と馬油をつけている。 どうやら、いつもは習慣になってない化粧水をつけられたことが、 彼が取り乱した原因らしい。 人間は普段のリズムを壊されるとパニックに陥ることが分かった。 おしまい。 ... 寒がり。 - 2004年12月08日(水) 私は新潟生まれ。 けれど、今となっては、どうやってあんな極寒の 地で生きられたのか不思議なほど、寒がりである。 そう、冬が大の苦手なのだ。 夜の寝仕度も、完璧なほど着こんで寝ることにしている。 厚手の靴下はもちろん、婆シャツに厚手のトレーナー、 さらにその上にウールのカーディガンといった具合だ。 おととい、その格好では寒かったような気がして、 羽織るカーディガンを、タートルネックのセーターにしてみた。 これで、ほくほくとした温かさに包まれながら深い眠り の中に落ちてゆける!私はそう確信して蒲団に入った。 だが・・・ 首のあたりがチクチクして眠れなかった。 おしまい。 ... 天才 - 2004年12月07日(火) 先週の木曜日、友人Mちゃんとマチス展を観にいった。 マチスは前にも観たことがあるのだが、 それもすでに十数年前のことだ。 今までいろんな展覧会に何十回と行ったが、 今回、私はこのマチス展で初めて「音声ガイド」なるものを借りた。 手の平サイズよりやや大きいカセットのようなもので、 「音声ガイドあり」という表示の作品はそれで聞くことができる。 展覧会にはその都度コンセプトがある。 同じ画家のものでも、何をテーマにするかによって、作品の並べ方、見せ方 がぜんぜん違う。 どうやら、今展覧会はマチスの「製作の様子」に焦点を当てたようで、 作品が出来上がるまでの行程を順を追って記録した写真などが数多く見られた。 「この写真はマチスの個展会場に作品とともに、展示されたものです。 マチスは自分の作品が簡単に描かれている、というふうに思われるのを 避けたかったのです」 音声ガイドがそう説明する。 確かにマチスの絵はパッと見、単純でベタ塗りが多い。 写真はひと作品につき6枚ぐらいあり、塗りなおしたり、潰したり、 形を変え直したりと、完成までの大変な様子が充分伝わってくる。 つまりマチスは対外的、例えば評論家とか客とかに、 「実は俺って頑張りやなんだぜ!」 と分かってもらいたかったのだ。 同じ音声ガイドを聞いていたMちゃんが小声で私に言う。 「意外と”気にしい”な人なんだね」 その時、天才がちょっぴり身近に思えた。 おしまい。 ...
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