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ハッピーメリークリスマス - 2004年12月26日(日) 「今年はなんとなくクリスマスって感じがしませんよね〜」 昨日、歯医者の受付嬢がそんなことを行っていた。 私もなんとなく同様の気分だったが、クリスマスは確実にやって来た。 そして、人の数だけそれぞれの形でクリスマスはある。 例えば、イブの前、23日に私と旦那はちょっと早めのクリスマス ディナーを楽しんだ。 隣の席にはテノール歌手か?と思われるような長髪のファットな男性と女性が、 私達より高いと思われるコースを食べていた。 女性の方は調子に乗って飲みすぎたのか、 デザートの段になって、目の前のクレープに手をつけることもなく、 テーブルに突っ伏したまま、動かなくなってしまった。 彼女は店に迎えに来た、東京消防庁のおじさんやお兄さんに 連れられて夜の街に消えていった。 そして、昨日、ランチに立ち寄った店でのこと。 隣の席にいたのは、2人のサラリーマン。 そのうちの一人がもう一方に向かって 「我が家では毎年、クリスマスの七面鳥は僕が焼くんだよ〜。 ケーキは家内が毎年作るんだ。」 と普通にテレもしないで言っていた。 見れば、チョビヒゲを生やした、マギー○朗をもっとショボクしたような 50ぐらいのダメ父さんといった感じの男性で、とてもそんなアメリカンな クリスマスを過ごすとは思えなかった。 また、午後に入った喫茶店では、髪をポマードでオールバックにした、 ネクタイなしの黒スーツのイカツイ顔のお兄さんが、 連れの兄貴〜!という感じの中年男性に 「俺息子のこと、ホント可愛くて仕方ないっす!ケーキ と一緒に食べちゃいたいくらいっす!」 と話しているのを聞いた。 しかも彼は「そんなに可愛いのか〜」と兄貴が打った相槌に、 「そうっす!実際、良くケツに噛み付いたりするんすよ!」 などと、その風貌なんだから洒落にならない・・というようなことを 平気で言っていた。 さらに、今日。 バイト先の常連客であるブランド大好きっ子Kさんが、まだ25才という その若さで、夕方から夜まで計4時間も黙々とパソコンに向かっていた。 いつも綺麗な服に身を包み、 パッと見、引く手あまたに見える可愛らしい彼女が クリスマスの夜に一人パソコンとお話・・。 人の数だけそれぞれのクリスマスがある。 ハッピーメリークリスマス! おしまい。 ... 背広3着 - 2004年12月25日(土) 水曜日の夜、 会社から帰り、着替えている最中の旦那から申し出があった。 なんでも、年末の休み前に背広を3着ほど、 クリーニングに出したいとのことであった。 背広一着、クリーニング代は大よそ800円。 それを3着出せば約2400円だ。 ただでさえ、家計が苦しいのに、大変な出費である。 当然いい返事はできない。 そこで敢えて聞いてみた。 「どうして?そんなに汚れてるの?」 「いや、そうじゃなくて、新年にパリっとしたスーツで会社に行きたいじゃん。 そうすれば新しい気持ちでさ〜、仕事に向かえるだろ〜」 あれこれ家計の心配をする私をよそに、彼の顔には屈託がない。 なのでつい、 「クリーニングしたスーツを着たからって売上が上るの? 上るなら良いよ、出しても」 と言ってしまった。 彼のその後の表情は見ていない。 言った先から、私がきびすを返したからだ。 ただ、彼がしょんぼりしていたのは想像に難くない。 何故なら、私の背中にため息交じりに彼が言った言葉。 それが 「・・鬼・・鬼がうちにいるよ・・。会社の上司より恐い鬼がここにいる・・」 だったから。 おしまい ... ブラザーフッド。 - 2004年12月24日(金) 昨日深夜、旦那が寝静まった後、 韓国映画ブラザーフッドを見た。 時は1950年。 朝鮮戦争で、韓国軍の兵士として戦った兄と弟を描く。 とにかくもの凄い兄弟愛。 特に兄が弟を思う気持ちは特筆すべきものがあった。 兄は高校生だった弟を除隊させ、もう一度勉強させるために、 捨て身で手柄を立てようとするのだ。 自分が手柄を立て勲章を貰えば、 弟を除隊させてやる、と上官から言われたからだ。 こんなに下を思い、面倒を見る人を私は知らない。 ここでどんなに説明しても、観なければその凄さがピンとは 来ないだろう。 だが、敢えて言うとすれば、 その兄弟愛は 例えば、母親から蒲団を敷いておいてと自分が頼まれた くせに、妹に全部敷かせて「私が、この私がやりました!」と まるで一人でやったかのように母に報告したり、 プロレスと称してまだ幼い妹を投げ飛ばし、 腕の骨を外した私とは、とりあえずぜんぜん違う。 おしまい。 ...
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