台所のすみっちょ...風子

 

 

ヌード - 2005年04月14日(木)

新潟の実家に泊まるとき、私は必ず部屋にスーパーの袋を2つ用意する。

一つは燃えないゴミ用。もう一つは燃える用で、これはここ2、3年のことだ。

ある日、帰ったら、ゴミ出しへの母の志が180度変わっていたのがその原因。

「この前、ゴミ工場の見学に行ってきたんさ。それがさ〜、手作業で仕分けしたり
 してるんだがね。係りの人の話だと、燃えるゴミにたまにガラスの破片とか
 入ってたりして、怪我することもあるんだと。だから混ぜちゃだめなんて」

私もそんな話を聞いて、きっちり分別するようになった。


が、それは実家だけの話。東京に戻れば、ビニール程度なら、

今までは「まっ、いいか・・」とズルなどしていた。


引越して早3週間。なかなかここの生活には慣れないのだが、

その一つがゴミ出し。

袋の中身に少しでも不手際があると持って行ってもらえない。というか、

恐ろしいことに、ゴミ当番の人が、ここでは一つ一つの袋を念入りに

チェックし、時に中を開けて確かめ、ダメなものは回収車が来る前に

除けて端に置いちゃうのである。


缶も瓶もペットボトルもきっちり洗って乾かさなければならない。

今まで、そのまま燃えるゴミに捨てていた資源ごみのパックも、

解体して重ねて束ねて捨てるなんて初めての経験だ。


燃えないゴミと資源ごみ、缶や瓶の収集日は金曜日。

「こっちに缶〜。ここは瓶〜。雑誌や資源ごみは少し離れた倉庫に〜」

などと捨てるのが面倒くさくて、一週目も二週目もゴミ出しは

しなかったのだが、ついに三週目の先週の金曜日、

泣く泣く早起きして、ゴミ出しに望んだ。


出すに当たって、何もかもがマニュアルどおりに準備できていたハズだった。

なのに、さぁ!出すぞ!と意気盛んに集積所に行ったら、

皆さんの出したペットボトルの様子にすっかり驚いてしまった。

商品名とか書かれたラベルまで剥いであったのだ。


ペットボトルは、一紙まとわぬ姿である。

あんなにセクシーなペットボトルは生まれてこの方、集積所で見たことない。


おしまい。


...

就活 その2 - 2005年04月13日(水)

ネットを見ていたら、渋谷のギャラリーで求人の募集を

しているのを見つけ、メールで問い合わせをしてみた。

そこは、60年代調のインテリアが素敵な、Cafeも併設

している、おしゃれなギャラリーだ。


次の日、早速、アートプロデューサーと名乗る男性から返信が来た。

「お問い合わせありがとうございます。
 つきましては、あなた様の経歴を取り急ぎお教えください」


「取り急ぎ」という言葉に、餌を前に興奮するブルドックのような、

おねだりさ加減が見て取れたので、なんだかうれしくなり、

その日のうちに箇条書きにした経歴と、素直に年齢を書いてメールを

返したら・・・

あれから一週間・・・未だ返事来ず。



おしまい。


...

ブラジャー - 2005年04月12日(火)

先週木曜日、午後三時。

歯医者に行く為に、仕度を始めた。

私は一ヶ月ぐらい前から、歯の神経の治療をしている。


部屋着を脱ぎ、スッポンポンになった姿にブラジャーをつけ、

白い長袖のTシャツを着ると、ブラジャーの肩紐が

なんだか緩いような気がした。動くと肩からズレ落ちそうであった。

そこで、紐をいつもより短めに調節。ややきつめにし、早々に身支度を

整え、家を出た。


さて、神経の治療は大変だ。

歯のずっと根底の治療になるので、それ専門の医師が、

大きな顕微鏡のようなもので歯の奥を覗きながら治療していく。

それは丸々一時間きっちりかかるほど。


治療を終え、受付で料金を払い、次の予約をし、帰るべく病院を出たのだが、

駅までの道程の途中、私は胸に違和感を感じた。

なんだか、おっぱいの真ん中あたりのところで、締め付けられるような

キツイ感じがある。

周りをやや気にしながら、そ〜っと触ってみると・・・

ブラジャーがずれて、本来ならふくらみの付け根にあるはずの

ワイヤーが乳首のすぐ下の方まで上っていた。

それは、あと数ミリで乳首が「コンニチハ!」の位置であった。


肩紐がズレないようにと、短めに紐を調節したのがいけなかった。

一時間も診察台に寝ている格好だったから、伸びた上半身に紐が引っ張られて、

ブラジャーが上ってしまったのだ。


服の上からくっきりと浮き出る、中年女の乳首を目にしたとき、

ギョッとする人はいても、喜ぶ人など誰もいない。

世の中の迷惑になる前に気がついて、良かった。


おしまい。


...




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