みゆきの日記
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2003年08月22日(金) |
後味の悪いアクシデント |
東京で働いていた頃、私は白金台に住んでいて、 成田からの帰りはいつもリムジンバスを利用していた。 都ホテルか、恵比寿のウェスティンまで。 そこからはタクシーで家まで帰る。
歩いてもお散歩程度の距離だけど、荷物があるから仕方なくて、 流しのタクシーならいいけど、ホテルで客待ちをしているタクシーだから、 近すぎて悪いなァっていつも思っていたんだけど。
嫌なことがあった。
乗っていたタクシーが事故を起こしちゃったことって、 普通(っていうのもおかしいケド)どれくらいあるんでしょう?
私は、2回もあるのよね。 1回めはあきらかに相手側のミスだったので運転手さんにも余裕があって、 対応も丁寧だった。 雨の日で、車線変更しようとした隣の車線の車がすり寄ってきたかと思ったら、 そのままトン、とぶつかったの。 急ブレーキをふまれて、私は助手席の背中に頭をぶつけたけど、 特に怪我もないし、すぐに代わりのタクシーを呼んでくれて、
「とにかく、お客さんのからだが一番大事ですから、 どこも痛いところはありませんか? 何かあったらあとで連絡してください。」
そう言って名刺を渡すと、何度も何度も私の無事を確認して、 それから相手の車の運転手と話しに行った。 私は安心して車の中で代わりの車を待ち、 車が来ると、運転手さんは傘を差しかけて私を送ってくれた。
それは2回めの事故のことで、これはあと味が悪かったなァ。 あきらかに運転手の過失だったのだ。 しかも、自転車に乗っていた子どもを轢いてしまうという致命的なもの。 行き先を告げたとき、返事もせずいきなり急発進させたので、 私は居心地の悪さを感じてはいたんだけど、 追い討ちをかけるように、その事故は起こった。 ホテルの敷地内から出る前だったから乗ってすぐのことだ。
ちょっと接触して子どもが倒れたという感じだったので、 見たところは、軽い怪我ですんだのではないかと思うけど、 運転手は気の毒なほど動揺していて、しかも私にも腹を立てていたように思えて、 いたたまれなかったわ。
運転手は私を放り出し、男の子のところへ駆けつけ、 私は降りようとしたけれどドアが開かなくて、困って待っていた。 しばらくたって戻ってきた運転手に、
「お客さん、降りてもらえます?」
とちょっと刺々しい口調で言われたときは、なんだかもう気の毒で。 ゴメンなさい、って感じ。
ホテルの配車係が駆け寄ってきて私の荷物を降ろし、次のタクシーに乗せてくれたんだけど、 その運転手にもちょっとしたイヤミを言われちゃったわ。
「え?白金台XX丁目? あぁ、それじゃ、あの人、ずいぶん待ってたのに近くてカァーっときちゃったんだろうなァ。 かわいそうに、あの人ついてないねェ。」
「どうもすみません。」
私はあやまったけど、どうしてこんなにあやまらなきゃならないんだ。
「あぁ、いやいや、私はそういうの気にしないんですよー。」
それなら言わなければいいのに。 長い間待っていたのにすぐ近くに行かされて、重い荷物まで積みおろしさせられる運転手さんには、 申し訳ないと思って、ちょっと多めにチップを渡したり、 こっちも気を使うのよね。
人にはそれぞれ事情ってモノがあるんですから。 お仕事とわりきって気持ちよく乗せてくれればいいのにな。
どうしてこんなことを急に思い出したかというと、 昨日タクシーに乗っていてちょっとヒヤッとしたからなの。 他人の運転って怖いわ。 自分の運転はもっと怖いんだけどね。
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