みゆきの日記
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会社帰りにいつもの通り電話をかけてきたトモユキが、 今日これから打ちっぱなしに行って来ていい?と言う。
もちろん、いいよ、ご飯は?と聞くと、家で食べるという返事。
「会社のXXさんと一緒に行くんだけど、そのあと家に来てもらっていい? 彼独身だから、ご飯誘ってあげようと思うんだけど。」
もちろん、いいよと答えたものの・・・それからがタイヘン。
菜子のご飯もお風呂もまだだし、夕飯の支度も大急ぎだわ。 今日の夕飯は、一昨日から作っていた豚の角煮に茄子の天ぷら、冷奴だったんだけど、 天ぷらメニューにアスパラと海老とタラを追加して、ご飯とお味噌汁の用意をした。 のんべえのトモユキは夜は白いご飯を食べないから、 うちでは夜はあまりご飯を炊かないのよね。
菜子にご飯を食べさせてから、なぜか甘えて泣いている菜子をおんぶして(オモイ)、 夕飯の支度を大体ととのえて、大急ぎでお風呂に入れる。 お風呂から上がって、菜子のためにりんごを絞って飲ませていると 電話が鳴った。
「今から帰るから。 あと15分くらいかな。」
私は角煮をあたためて天ぷらを揚げはじめる。
「ただいま〜。」
ふーっ。 まにあった。
お客さまは嫌いじゃない。 トモユキが連れて来たのは、ふたつ先輩で私と同じ年だったこともあり、 ご飯の後は3人でいろいろおしゃべりして、 なぜか菜子がなついてくっついていくのがおかしくて笑ったり、 楽しい夜でした。 今までトモユキ一人だった会社の日本人だけど、 その人が赴任してきて二人になり、たまに飲んだり、仲良くしているみたいだ。
「この角煮、2日くらいかけて作るんですか。」
突然、そうおっしゃるのでそんなに美味しいかしらと私は勘違いして、
「2日はかからないわ。 半日くらいかなァ。」
そう言うと、一瞬テーブルに沈黙が漂い、少しの後、トモユキが照れたように、
「ダメじゃない、俺2日がかりの傑作って言っちゃったんだから。」
と言うので私も赤くなってしまった。 トモユキは、わりと何でもオオゲサに言うくせがあるのだ。 あと、身内びいきなのでたまに恥ずかしいのよね。 それがいいところなんだけど。
「作ってから1日寝かせたのもいれたら2日がかりだよね。」
「本当に美味しいよ、コレ。」
お客さまは礼儀正しくフォローしてくださって、感じのいい方でした。
また来てくださいね、そう言いながら、 もうちょっと早く言ってくれればなァ、、と思ったけれど、 こんな風に肩の力の抜けた普段着のおもてなしっていうのもいいのかも。
ちなみに彼には彼女がいるんですって。 彼女がきいたら泣いちゃうわよ、そのセリフ。
それを聞いたトモユキが、いや、奥さんあっての子どもじゃないですか!!と 熱っぽく力説しているのを聞いて、なんとなく嬉しかったり。
彼が帰ったのは12時前で、なぜか興奮しちゃって眠れないらしい菜子をあやしながら 後片付けをしてやっと菜子を寝かしつけ、ベッドに入ったのは1時を回っていた。
最後は眠かったけど、楽しい夜だったな。
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