昨日寝ていると、おれの電話がけたたましく鳴りました。 出てみると妹で、「駅まで迎えに来て」というのでしぶしぶ車を出して迎えに行きました。 ま、それはいいのですが、家に帰り着くと妹が手に持っていた紙袋が気になったのです。 ふと覗いてみると、なにやらラッピングされた包みみたいなものが入っているではありませんか。 こんなおれの妄想をかき立てるものなんてざらにはありはしませんよ。 絶好のネタです。 妄想ネタは一部好評なので今回もその一端を公開いたしましょう。
で、妹がトイレに行っている隙にリビングにおきっぱなにしてあった紙袋からその包みを取り出してみました。 20センチ四方の四角い箱を青い包装紙でくるんでピンクのリボンをかけてあり、やや重量感がありました。 紙袋の中には他に何も入っていませんでした。 おれはそのまますぐに包みを紙袋の中に戻しました。 妹はトイレから出ると、紙袋を持って、2階の自分の部屋に戻っていきました。 やはりどうやらとても大切で、おれら家族には見られたくないのだなと察しました。 妹は大学の1年生です。 高校生のころは彼氏もいたようで、時々家にもきていたようです。 何度かみかけたこともありますが、大学に入ってからしばらくしてその彼も姿をあらわさなくなり、「ああ、どうやら別れたな」と思っていました。 それは多分数ヶ月前のことです。 ここのところ彼女の周りには男っ気がなかったと思うのですが、ついに? どう見ても包みはプレゼントでした。 今思えば異様なオーラを放っていました。 しかし、この時期に?バレンタイン何とかもすぎたのに? バレンタインの時は何も不審な動きはなかったです。おれの知る限り。 なんでしょう?誕生日だろうか。 そう考えれば納得がいきます。 友達への?いやいやいや。
彼氏。 決定です。 奴には新彼がいるのです。 コンチクショウ、兄貴をさしおいて。 やっぱバレンタインあたりになんかあったのでしょう。 しかし、プレゼントの中身はなんだろう。 男として、とても気になるところです。 20センチ四方です。 重量感もありました。 ・・・。
ダイナマイトですね。 間違いないでしょう。 時限装置付きとみました。いわば時限装置付き発破。(そのまんま) 思い返せばチクタク音がなっていた気もします。
いや、なっていました。 おじいさんと一緒にチクタクです。 ヤッコさん、マイトを新彼にぶちかます気なのです。 危険です。危険思想です。 さすがおれの妹。あっぱれ。
いったい彼女と新彼の間に何があったのでしょうか。 相手を破片も残さず塵にしようというからには何か相当酷いことをやられたに違いありません。 そうです、きっと新彼は「彼女いない」とかのたまっておきながら実は他に女がいたのでしょう。 きっと1人や2人ではないでしょう。 7人はいるのでしょう。 で、妹はそいつにとって、「火曜日の女」なわけです。 火曜日ローテーションなわけです。これは酷いです。 多分それだけじゃないです。 唯一会う火曜日にすらも新彼は彼女を使いっぱあつかいしているのです。
「駅前でパン買って来い」 酷いですね。 「おい、どうした。手ぶらで帰ってきやがって」 「だって、駅前のパン屋さん閉まってたんだもん・・・」 「バカヤロウ!だったら寿司でも買って来いよ。早くしろ、特盛だ!」 「特盛って・・・いったいいくらすると思ってんの?」 「うるせえ!使えねー女だな」 「しくしく・・・」 ああ、かわいそうなおれの妹。 しかし、酷い酷いとはいえ、木っ端微塵にしてもいいものではありませんね。 やむなき事情があるのでしょう。 果たしてその事情とはッ!?
それは2月27日の出来事でした。(日にち指定) 彼女は彼の家に遊びに行っていました。 そして天津甘栗を食べていたのです。 爪まで真っ黒にしながら2人はむさぼり食いました。 なぜなら甘栗は彼女の好物です。 そしてあらかた食べてしまい、2人の前にただひとつの栗が残りました。 最後の1個です。 「直樹くん(命名)食べていいよ。あたしもうお腹いっぱい」 「あ?食べたいんだろ?いいよ、やるよ」 「え?いいの?」 「別にいいよ。ホラ、むいてやるよ」 「ありがと。今日は優しいね」 「今日はってなんだよ。ホラ、あ〜んして」 「あ〜ん・・・」 「な〜んてな(パクリ)」 「!!」
コ・ノ・ウ・ラ・ミ・ハ・ラ・サ・デ・オ・ク・ベ・キ・カ!
魔太郎が来る!ですね。怖いですね。 ってゆーか、妹がこれを見たことがあるかどうかとかはどうでもいいです。 こうして彼女は直樹くんを抹消することに決めたのでしょう。 「消す!消してやる!」 そう言えば包みの隅っこに「消す」と走り書きされてたような気もします。 おれとしては家族から殺人者はあまり出したくないのですが、面と向かって注意するのもアレだし、ちょっと迷っています。 ここは兄貴としてビシッと注意した方が良いんですかね? みんなの意見をまってます。
・・・え? なんだか今日の妄想はおとなしいですって? そうですよ。こんなもんですよ。 そんないつもいつも危険なことばっかり考えていませんよ。 正常な人間ですから。 おれがいつも「ビバ妄想」とか「妄想万歳」とか「ジーク・妄想」とか「ファイナルファンタジーッ!」と言っているとお思いですか? 時々です。
いやぁ、今日も長文を書いた。 これで3日位はサボっても平気かな。 ああ、一応オチをつけておかないといけないかな。
1行目から妄想は始まっていました。
おれに妹? いませんよ、そんなもん。
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