2001年05月16日(水) |
おいちゃん、警察に連行される |
酔っ払いおいちゃんの話である。 夕方の5時半頃に現れ、床に座り込み相撲を観戦していた。 再三そこに座るなと、スキップさんに注意されていたが、知らん顔であった。 ぼくがおいちゃんの側によってみると、タバコの灰が落ちていた。 「おいちゃん、ここでタバコ吸うたらいけんち言うたやろ!」 おいちゃんはかなり飲んでいたのだろう。真っ赤な顔をして「消した」とひとこと、あとは知らん顔をした。 ぼくは『相撲が終わったら帰るだろう』と思い、倉庫に行った。 ぼくが用を終えて売場に戻ってみると、店長が店の外に連れ出したということで、もうおいちゃんはいなかった。 おいちゃんが座ったところを見てみると、タバコの吸殻と吐いた痰があった。
それからしばらくして、仕事を終えたスキップさんが売場に戻ってきて、「おいちゃん、入り口の前で寝とるよ」と言った。 入り口に行ってみると、おいちゃんは地べたに横になって寝ていた。 「おいちゃん、おいちゃん」とぼくは起こした。 おいちゃんはちょっと目を開けたが、また寝てしまった。 何人かのお客さんがこちらを見ていた。 スキップさんは「倒れたんかもしれん。救急車呼ぼうか?」と言った。 ぼくが「今、目を開けたけ大丈夫。酔いで寝とるだけよ」と言うと、こちらを見ていたお客さんたちは「なーんか」と言って店の中に入っていった。ぼくも売場に戻った。 それから何度か見に行ったが、おいちゃんはまだ寝ている。 明らかに寝ている。さっきと寝相が違うのだ。 7時前ぐらいだったか、ぼくはまたおいちゃんを起こした。 「おいちゃん、おいちゃん」と揺さぶってみた。 それでも起きないので、ちょっと蹴りを入れた。 おいちゃんは目を覚まし、「なんか、こらあ。文句あるんかあ」とすごんだ。 ぼくが「誰に言いよるんね」と大声で言うと、一瞬顔色が変わった。 そして、ぼくとわかると「あ、相撲はどうなりましたな」と言った。 「相撲なんか知らんよ。それより暗くなるけ、早よ帰り」とぼくは言ったが、相変わらずおいちゃんは知らん顔をしていた。 それから10分ほどして、警察がやってきた。店長が呼んだらしい。 おいちゃんは暴れていたが、パトカーに乗せられてしまった。 営業妨害や迷惑条例に引っかかることばかりやっているけど、酔いが覚めたら釈放されるだろう。 気の小さいおいちゃんだから、酔いが覚めたら、きっと真っ青になるはずだ。
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