彩紀の戯言
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私は4月1日生まれ。
「今日誕生日会をやるから私のウチに来てね!」と言っても 嘘だと思われて誰も来てくれなかったという苦い思い出・・・・・。 なぁんてことはないッス。
これは小学生の時の先生のお話で これを聞いた瞬間、絶対に友人には前もって連絡をしておこうと心に誓った。 こういうことだけはしっかりと心に刻み込む彩紀。
ただ、小学生の頃は誕生日を聞かれるのがイヤだったなぁ。 「4月バカ」という言葉が付いて回るのよねぇ。 まったく、何とかの1つ覚えで必ず言うのよ。 言わない子がいたとしても「エープリルフールゥゥゥゥゥ!」だった。
大きくなってからは覚えて貰いやすい点では嬉しかったけど 学年を説明するのは面倒。3月31日生まれの子と同じ学年なのよ。
誕生日の思い出と言えば小学4年生まで毎年、生まれた病院に通ったこと。 足のレントゲンと足形(スタンプぺたぺた)を取るためさ。 「先天性内反足」これが私の病名というかなんというか。
千人から千数百人に一人の確率でこの障害を持った子供は産まれるらしい。 結構多いような気がするけど私は出会ったことがないぞ。 たぶん判らないだけなんだろうね。成人したらほとんど判らないから。
先天性と言うとおり、生まれたときにすぐ判る。足と脚の形が正常ではないの。 足というのはくるぶしから下の部分のこと。(以下、足と表記) 脚はくるぶしから上の部分と区別しておくね。
私の場合は右だけ。 脚を伸ばしたときに右脚(足含む)が全体的に内側に向いている。 言葉で表現するのは難しいなぁ。興味のある方はこちらをどうぞ。 http://www.kumagaya.or.jp/%7Enamahage/club%20foot/club%20foot.html
私の足の写真は家にはないッス。あっても器具?をつけている写真なので どんな状態だったかは今でも判らない。ちょっと見てみたかったなぁ・・・。 私の場合は矯正だけの治療では不完全で手術が必要だったらしい。
幼稚園に入る頃は器具?や矯正靴はもう履いてなかったっけ。 確かに右足だけが内側を向いているけどそんなには極端じゃないしね。 でも「右足!」と歩く度に親に注意されたっけ。まるで鬼だね(笑)。 意識して足を正面に向けなさい、という意味。
小学生の頃、手術痕を指摘されたっけ。かかとの上に縦10cm程の痕。 生後半年での手術だったから当時は小さな痕だったんだろうけど 成長と同時に痕が延びちゃって・・・。
当時は今程うっすらとはしてなくて針が通った痕がプツプツ。 昔から小心者だったので指摘されたことがイヤだったみたい。 なぜか恥ずかしいと思ったんだよねぇ。
中学生の頃、意地悪な子に「足がロックンロールしてるね」って言われた。 最初は何のことか判らなかったのよね。かえってよかったとも思うけど。 この頃は自分がどんな風に歩いているのか知らなかったの。 地面に着くときは足を意識的に正面に向けるけど 中に浮いているときは内側を向いている。だから、ロックンロール。
2人とも私と親しかったわけではないの。あまり意味のない言葉だったのかも。 でもねぇ、受け取る側は少し戸惑ったよ。「人と違う」ことがイヤだったんだろなぁ。 臆病で小心者だったから、何かを指摘されることがイヤだったんじゃないかな? もっと図太い性格なら良かったな。
乙武さんのご両親は素晴らしい方だよね。 子供に不安感を持たせるような考え方をしなかったんだと思うのよ。 障害の大小で言えば小の方なんだけど私の親はかなり気にしたんじゃないかな?
親は自分を責め「なぜ、こんな足に?」と自問したのかも。 子供は親の表情を読みとるよね。物心つかない私は何かを感じ取っていたのでは? と思えるの。だって大人になった今は指摘されても何とも思わないもん。 もっとも指摘したり疑問を投げかける人はほとんどいないのだけれど。
でも、不思議に思われるよりもストレートに聞いて貰った方が今はいいなぁ。 足にいつまでも視線を感じるよりはいくらか良いと思っちゃう。←ないけどね(笑) 知人に指の1本の半分を事故でなくした人がいるけど同じ事を言ってたような・・・。
現在、左足より右足は1cmほど小さいまま。靴は左に合わせて購入。 脚の太さの違いは見ればすぐに判るんだけど、あまり他人は気づかないみたい。 長さも多少違うらしいけど普通の生活にはなんら支障はないッス。
ただ、スポーツはあまり上手くいかないのよ。 学生のほとんどを水泳部員として過ごしたのは正解だったみたいで 一番ハンディを感じずにこなせるスポーツだったと思う。
大学生になってバトミントン部に入部したけど基本ができなかった。 足先の方向が重要だったらしいんだけどうしても内側に向いてしまうから 踏ん張りがきかないのよ。まぁ練習も真剣にはやらなかったけどね。サボり魔。
スキーも然り。楽しむのには支障はないけどあまり上達はしない! 右脚に重心が乗せられないの。左は問題ないから内反足のためだと思う。 したがってパラレルの練習歴はもう9年。ながっ!
大したことじゃないよね。上手くできなくても、体験できないことは何一つ無いもん。 しかし、私は欲張りだ!このハンディがなければもっと上達したと思っている。( ̄^ ̄) パラレルだってウェーデルンだってきっとほほいのほい!さ。運動神経は・・・???
じゃぁ私はこの足を個性だと思っているか?否!! これは「個性」の解釈の違いだと思うけど、私には「個性=良いこと」のイメージがあるの。 この足で良かったと思うことなど1つもないよ。
親はショックだっただろうし、乳児の通院、入院は大変なことだったと思う。 細い足と太い足があれば当然負担の差が出るしね。 今年の夏の右脚の靱帯剥離は痛かった。じゃなくて痛感したよ。
ではでは、親を恨んでいるかと言えば・・・・めっそうもない。 生まれつきだったから当然のこととして受け止めているわさ。 悪い言い方をすれば「しょうがない」ことで「諦めている」のだよ。 それが自分なんだと・・・。
もし自分にハンディを背負った子供が産まれたら私は精神を鍛えてあげるつもり。 子供は正直だから思ったことをすぐ口にするでしょ。 もし何か言われたときには「そうだよ!」とか「私はそういうふうに生まれたの!」と 当たり前のように言える子供にしたいと思うの。
自分が一番欲しかったモノだからさ。
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