彩紀の戯言
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2001年08月10日(金) 火垂るの墓。

映画の話なので一応ネタバレ注意報。

今日、「火垂るの墓」を横目で見た。
まぁ、しっかりとは見ていないという意味なんだけど・・。

私はこの映画が好きじゃない・・・です。
ただただ「かわいそう」的な感想で、希望の光が何も見えないから、というのが理由。

戦争を題材にした映画やドラマは数多くあるけれど
何らかの光を感じることができるので
戦争を体験していない私は多少救われる気がする。

すべての希望を奪い去ったのが戦争だ、と言いたいのかもしれないけど
子供が見るエンターテイメントとしては私は好きになれない。


以前からこの映画をネタに戯言を書こうと思っていたので
今日は「ながら見」をしていろいろ再確認しようとしたんだけど・・・。

ずるい。

時間の都合か放送側の意図かは知らないけど最後のシーンがカットされている。
(金曜ロードショー)

妹の死後、お兄ちゃんも駅で誰にも気づかれずに死んでいく、という
悲壮感でいっぱいの、私をどん底に陥れたシーンがあったはず。

今日の放送は妹が死んだところでエンディングロールが流れた。
まさかこの後に最後のシーンがあったわけではないよね?

あの終わり方ではがお兄ちゃんがこれから頑張って生きていくようで
希望があるように見える・・・。


まぁ、いいや。
実は他にもこの映画が好きになれない点がある。
えげつない大人ばかりが出てくるというのも気に入らない。

親戚のおばさんを始め、まわりの大人達は誰もあの兄弟を助けない。
事実、そういう戦災孤児もいたんだろうけど、私には「大人=悪人」に見えてしまった。

こんな子供達を出さないためにも、戦争はすべきではない。
という意図は十分に理解しているつもり。

戦争をしたのは大人達で、あの幼い兄弟は戦争の被害者。
もし「戦争=悪」ではなく、「戦争をした者=大人=悪人」
つまり「戦争をした人=悪人」と考える子供達が
出てきてしまったら・・・・どうしよう?と思う。

ちょっと強引だから心配することもないと思うけど・・。

日本に限ったことではないけど、第二次世界大戦が終わるまでは
国内や外国間でずっと戦争が起こっていた。

そしてあの時代。連戦連勝だった日本。
お国のために戦うと言い戦地に向かうことが当然だった時代だと思う。
たとえそれが本心であっても、本心でなかったとしても
日本のために戦地に赴いてくれたことは確かでしょ。

だから戦争に行った人たちを責めるようなベクトルを大人が示すべきではないのでは?
と、考えてしまう。


靖国神社参拝問題。
ココに眠っている人たちの子孫はどう受け止めているのだろう?
A級戦犯もだけど一般の戦没者も眠っているよね?

今回の選挙で初当選した女性議員が「外交に支障をきたすなら参拝すべきではない」
と言っていた。けっきょく、そういうことなのね・・。単なる外交カード・・・。

でも・・・子供達にはそんなこと判らないんじゃ・・・。


私の祖父は健在で92歳くらいだと思う。
第二次世界大戦時は30代で召集令状も遅く、
北海道に向かう途中で終戦を迎えた、と聞いた。

戦争の話はほとんど聞いたことがなくて、この話だってたまたま聞いただけのこと。
だから今度ちゃんと戦争についての考え方を聞いてみたいと思う。

戦争時代を過ごした子供の話は親から聞けるけど、
召集令状を受け取った人の話はなかなか聞けない時代になっている。
自分の耳で確かめてみたい。知らなければ何も語れないから・・。




もうすぐ問題の靖国神社参拝の日がやってくる。
思うんだけど・・・・核保有国に反対って言われてもねぇ・・・。
なんだかなぁ、なのです。


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