父が癌を取り除き、爆弾を抱えた状態で生活を送っていた頃、
なんかの拍子に口論になって「俺の気持ちなんかわからんだろっ」と
言われたことがある。

口には出さなかったけど、正直言って「わからない」と思った。
でも、「わかるよ」なんて絶対に言えなかった。そんな嘘・・・。
いくらわかろうとしても私の体の中には癌がない。

阪神大震災でも今回のアメリカの同時テロでも、
当事者の気持ちを「わかる」ことはできない・・・。と思う。

「わからない」という表現だと語弊があるかも。
まったく同じ気持ちで考えることができない・・・・これでも言葉足らず・・。
当事者と同じレベルで考えること、感じることができない・・・。

他人事として片づけているのではなく、
考えたいと思っても考えることができないし
感じたいと思っても感じることができない。

わかりたいと思っても、当事者から見れば何かが絶対に足りないから。
わかった振りをするのがイヤだった。

「大変だと思いますが、がんばってください」
「辛いとは思いますが、がんばってください」
私がもっと上手い言葉を使えたとしても、無責任に感じられて書けなかった。
実際・・・何か書こうとしたけど・・・投稿のボタンは押さなかった。押せなかった。

自分のファンサイトにも、よくお邪魔するサイトにも・・・。

以前勤めていた会社にもアメリカに工場がある。
ＮＹとは離れているから混乱は少ないと思っていたけどそうではなかったらしい。
仕事どころではないそうだ。

それだけアメリカ人の精神的ダメージが大きかったと言うことだろう。

何から何まで。私は鈍感だ・・・。
もし、攻撃されたのが日本であったら・・・。それすら想像できない自分がいる。
日本人で平和ボケしているのか、私だけがバカなのか。

ＮＹに知り合いがいない私が・・・唯一気になったのは・・・・
頻繁に足を運ぶＵＳＪのＢＢショーのメンバーのことだった。

１２日のショーではメンバーが１人欠けていたけれどもショーがあったという。
彼らはプロとしてショーに立ったのだ。

ファンの報告を読んで涙が出そうだった。
どんな思いでショーに立ってくれたのか・・・。
彼らがどんなに辛かったか・・・。もちろん理解できていないと思う。

でも・・・涙が出そうだった。

悲しいかな私にできることは彼らに声援を送ることだけ・・・。
近い日に彼らに声援を送るためにＵＳＪに行くつもりだ。

この事件が起きる前から立てていた予定だけれども、
もし彼らが急遽一時帰国する可能性があっても・・・。
私は行きたい。

唯一繋がっているアメリカ。




そして。私は許せない。怒りが収まらない。
テロリストに対して。

例え１人の命であっても・・・・ぜったいに軽んじられてはいけない。
こんなことが・・・あっていいはずがないっ！

自分の力ではどうにもならないけど・・・・。憎い・・。
その思いだけが空回りしているのかもしれない。
でも・・・人の命は・・・守られて当然。
個人の欲望のために奪われていいはずがない。

彩紀 ｜HomePage

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