Dailyみぅこむ

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2001年07月05日(木) ビックリPassenger大賞

 今年の2月に「ビックリ通行人大賞」というのを書いたが、これはその続編である。ネタがないときには昔のネタに頼るものである。なんてことは置いておいて、今回の主役はPassengerつまり乗客だ。乗客にはいろんなビックリ人間がいる。いやビックリ人間の宝庫と言えるかもしれない。最近じゃあ電車の中で化粧は珍しい光景じゃないし、見たことないけど着替えまでしちゃう女がいるらしいので、もうビックリの尺度がよくわかんなくなってきているけども、一般的な常識をもつみぅこむにとってビックリだった人間の中から選りすぐりでご紹介致します。
 これは高校生の時のエピソードで、気持ち悪かったのでいろんな人に話しまくったからもしかしたら聞いたことのある話かも知れません。みぅこむが高校の帰り、バスに乗っておりました。その時バスはみぅこむ以外にだれもおらず、後ろの方の二人がけ席の通路よりに座っていました。ふつうなら窓側に詰めて座るのですが、この時は誰もいなかったので悠々と座っていたわけです。
 あるバス停で、ひとりの男性が乗ってきました。バスは走り出します。男性はゆっくりとこちらの方へ歩いてきました。20代くらいの若者でしたが、ちょっと無気味な…オタッキーな香りのする(爆)男性でした。すると男性は私の横に立つではないですか。容姿だけでなく、行動も非常に不気味です。みぅこむは訳が分からず、一応彼を見上げました。彼はおもむろにこう言いました。
「すみません…」
 謝っているわけではありません。ここでは「すみません、詰めて下さい」の意味です。彼はガラガラのバスで、わざわざ人が座っている二人がけに座ろうとしているのです。なんて怪しい行動でしょうか!みぅこむは身の毛がよだちましたが、とっさにこう切り返していました。
「席、空いてますよ」
 私があまりに冷静に言い放ったので、彼はそれ以上なんとも言えなかったのか、無言で通路を挟んだ席に腰掛けました。私はちょっと胸をなでおろしました。が、なんてことでしょう!男はなぜか、微妙にこっち向いて座っています(爆)。一体なんなんでしょうか?!
 あの時、窓側に詰めて座っていたら…どんなことになったやら、今思っても恐ろしいエピソードです。

 バスに絡んだエピソードをもうひとつ。大学1年の頃です。その時も帰りのバスはガラガラで、みぅこむの他に乗客は一名いたかいなかったか、私は一番後ろの席の右よりに座っていました。一番後ろの席は一続きの長椅子みたいな席です。とあるバス停で、やはりひとりの男性が乗ってきました。年令不詳ですが、若い感じです。でもやっぱり、ちょっと気持ち悪い雰囲気の男性でした。彼はつかつかと一番後ろの席にやってくると、左の窓側に腰掛けました。ここまでは、よかったのですが…
「あのぅ…」
 声を掛けられました。気持ち悪い感じの相手とはいえ、一応愛想よくなんですかと答えます。この後の会話はよく覚えていないのですが、彼は突然こんなことを言い出しました。
「あなたは僕の姉に似ています、握手して下さい」
「はぁ?!」
本当に身の毛がよだちましたが、ここは常識人として、冷静に対処です。
「ええっと、握手って、いや〜(汗)…なんなんですか」
「握手して下さい。お願いします」「いや、それはちょっと…」
「握手してくれるだけでいいんです」
「いや〜、ちょっと…」
 彼はこっちに詰め寄ってくるので、逃げ場がないばかりか、助けてもらえそうな人もいません。バスは走る走る。彼は一歩だってひきそうにない勢いです。握手してくれなきゃずっとこのままだぞという雰囲気です。
「じゃ、じゃあ、握手だけなら…」
 あまりのプッシュに折れて、恐る恐る手を出す私。これさえ耐えれば!と、決心したわけですが、彼は嬉しそうに突然ポケットから手袋(バスガイドのしてるやつ)を取り出しました!
「これをはめて下さい」
「はぁぁッ?!?!」
 ビックリ仰天です。この人は一体何プレイをしたいのでしょうか?!そういうのはそういうお店に行ってやってほしいものです!手袋を手の上に乗せられて、一瞬どうしたもんかと眺めてしまいました。人間、こういう予想外の場面に出くわすとフリーズするものです。この手袋…一体…?気持ち悪いなんてもんじゃないです。みぅこむは正気に返ると慌てて手袋を突き返しました。
「やっぱりやめますっ!」
 彼は残念そうに去ってゆきましたとさ…その後彼に出くわすことはありませんでした。

 う〜ん、これじゃあ恐怖のバス体験という感じですね。では本当にビックリ大賞な人をご紹介します。
 ひとり目は、『地下鉄で足の毛を剃る女』!キャ〜!10代後半と見える女の子は、ガングロでもギャルでもなく、ふつうの女の子だったのですが、彼女はおもむろにポーチからレディシェーバーを取り出すと、スカートでナマ足だったスネにそれをあて、剃りだしました。
 ジョ〜リ ジョ〜リ…
 ていねいにローションまで塗って、地下鉄を降りてゆきました…
 これからデートでしょうか…

 ふたり目は、『バスでヒゲを剃るじいさま』!ギャ〜!親戚?!昨日ガラガラのバスに乗り、ゆったりケヤキ並木を眺めていますと、どこからかヴィ〜ンヴィ〜ンという機械音が。ふと横を見ると、じいさんがヒゲを剃っていました。ついにそこまできましたか!

 不思議の国ニッポン!不思議度は加速するばかりです。乗り遅れないように!
 こんな場面に出くわしても、決して驚いてはいけません。
 今のこの国では、驚いたあなたの方がヘンな人なのです…

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