痒痛 ☆ 日記 
お酒と音楽と変人と。菫色の日々。

2001年11月06日(火)    ほんとうのおでん

   を探しもとめている。どこにあるのか。
   第1に煮こみがたりない。あっさり金色のスープはほんものじゃない。
   もっとつゆをいれてください、のつゆをみかけない。
   それからわたしは東京のこどもだったので、肉類はタネとして必要ない。
   好きキライとして煮た肉はきらいだ。肉は焼くと揚げる。
   いや肉のはなしはイイ。
   たまにマスタードの袋をつけてくるところがあるけど、いうまでもなく
   最低。fatal。からしはマスタードと違う。
   とここでほんとうのおでんなんてものはただのノスタルジイで昔はよかっ
   たモノの1つではないかという例によっての疑惑がわく。

   だいだいおでんやさんは屋台をひいてチリンチリンと鐘を鳴らしながら
   夕方やってくるもので何時にくるのかわからない。毎日くるわけでもな
   い。今食べたい!と思っても無理なときはダメで、鐘のおとが聞こえた
   ら財布をもってダッシュしなければ食べられない。財布っていうか、
   おかあさんおでんかうからお金ちょうだい、ってとこから始めないとだ
   めで、大抵夕ご飯前だから100円しかもらえない。遊びに行った先で
   たまたまおでんやさんと巡り合えても、おこずかいはいいとこ100円
   くらいしか持ってないから、3種類をくしに刺してもらうぐらいしか食
   られなかったのだ。別に家族全体として袋にいれてもらう、おかずとし
   て鍋にいれてもらうというのがあったけど、これはおばさん買い。
   おでんダネは20〜30種くらいあったからそこから3種選ぶのはもう
   ものすご〜く迷うんだけど50円以上の高いのは(しゅうまい巻きとか
   ぎょうざ巻き&フランクフルト)家族買いの時にまかせわたしのばやい
   カレーボールとはんぺんとちくわぶとじゃがいものうち3種とおまけの
   こぶ、といったところのローテーションでした。
   くしに刺した煮込まれたじゃがいもを食べるのは大変むつかしい。
   何度か地べたに落として泣きそうになりました。

   あ〜やっぱりノスタルジイなのかな。高校生になって同じおでんやさんか
   ら金にものをいわせて袋いっぱい買ったら消化不良で一晩苦しんだし。
   でも今のおでんってネタが少ないよね。ねりもの専門店にはいっぱいあ
   るかと思ったらそうでもなかった。おでんも売ってたけど、つゆがなあ。
   薄いわけじゃないんだけど、パンチがない。おでんだねってあぶらっこ
   いからもっとしっかりしてほしいのよ。つゆには。
   かといってうちのおでんはあくまでもうちのごはんの余興ってかんじな
   のよ。
   ほんもののおでんはくしに刺して、つゆに浸ってなくても全然OKな実力
   のあるつゆで煮込まれているのだ。

   ノスタルジイついでに、おでんやさんは女の子をお嬢ちゃん男の子を坊ち
   ゃんと呼んでました。


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