痒痛 ☆ 日記 
お酒と音楽と変人と。菫色の日々。

2002年01月23日(水)      人生の不思議     

     隠れ家のお隣さんは普通のおばさんです。もっと具体的にいうとキオス
    クのおばさんです。(制服が洗濯物としてほしてあるからわかる。)
     しかし、その音楽の趣味は謎です。
     洗濯機をまわしている間、音楽をかけたくなる気持ちはわかる。いつも
    よりも少し大きな音で。でも何故、洗濯タイムにエスニック音楽をかけた
    くなるのか。はじめの頃はインド音楽でした。1曲がいつ終わるともしれ
    ぬ、タブラオが響き、シタールが不可思議なメロディを奏で、頭の中では
    インド美女が腰をくねらせる。インド映画でもみてCDを買ったのでしょ
    うか?でも歌はないのよ。全編インスト。曲と曲の始まりも終わりもわか
    らない。で、いつもインド音楽なんだったらインド音楽好きのキオスクの
    おばさん、ということでわたしの中で納まったのですが、秋口にはガムラ
    ンに変わりました。洗濯機がまわりだし「ほらインドタイムがはじまるぞ
    」と思ったら、バリタイムでした。ちょっとびっくりしたなあ。
     で、正月があけたら、アフリカだったのです。文字通りドンドコドンド
    コだったのです。これはヴォーカルというか、雄叫びというか、とにかく
    人の声入りでした。壁越しにきこえてくるそれは、遠くの方で焚き火の周
    りを大勢のヤリをもった男たちがピョンピョン跳びはね、半裸の女たちが
    大地を踏み鳴らして踊り狂っているそれでした。夏の「あ、どこかで盆踊
    りをやってるな」って感じです。「あ、どこかでアフリカのお祭りやって
    るな・・・隣だよ」ってかんじです。
     で、隣のキオスクのおばさんはエスニック音楽好き、とくに太鼓モノ好
    きのキオスクのおばさんとして、今のところ自分内処理されているのです
    が、それだけじゃないんだよね。

     おばさんはまあ普通の人なので、夜中に洗濯機をまわしたり、同時に太
    鼓音楽を流したりはしません。でも、夜中の2時くらいに突然チャイコフ
    スキーを(わりと大きな音で)聴いたり、しかも白鳥の湖だったり、夜明
    け前の4時くらいにアースの宇宙のシンフォニーを(わりと大きな音で)
    聴いたりします。どうも夜中にドラマチックな曲をジャンルを超えて聴き
    たくなるみたいなんです。最初はHの声を隠すのに突然音楽をかけるのか
    とも思っていましたが、選曲が変すぎる。HのBGMに関してはマニアな
    なおばさんなのかもしれませんが、しかし。

     でも普通のおばさんなんです。人生ってほんとうに不思議。他人ってわ
    からない。みんな何考えてんだろう?不思議です。


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