虹色過多想い
2005年07月24日(日)  瞬間を紡いでゆきたい。残して置きたい。


札幌の空は澄み渡る青色で、あたしはそんな空を眺めては、この街に住んでいて幸せだなぁと思う。
公園のベンチに横たわって上を向くと、青空と、緑の葉っぱと、恋人の姿だけがあたしの目に映る。
そして木々が揺れ動くさわさわとした音。
これだけでいいと思った。
これだけであたしは幸せ。
そんな幸せな一瞬を、忘れないように切り取っておきたかった。
写真にだって残して置きたかった。
結局写真は撮らなかったけれど、いつまで憶えていられるのかな。
あの素敵な瞬間を。
今はまだ目を瞑れば鮮やかに思い出せるけれど。
いつかは薄れていってしまうのかなぁ。

忘れることが嫌で、残して置きたいと思う。
哀しいことは鮮明に憶えているのに、幸せだったことをどんどん忘れていってしまうから。
忘れてはいないのかもしれないけれど、なかなか思い出せなくなってしまう。

たとえば恋人に電話で「好きだよ」と言われて幸せだなぁって思っている内に、その言葉は流れていってしまいそうになって、「もう一度言って?」なんてお願いしてしまう。
ちゃんと心に刻みたいから。
もう一度言ってもらって、あぁ幸せだなってやっぱり思って、ちゃんとちゃんと心にとっておくことができますように、と願う。

どうかどうか刻んでいく想い出たちがずっと繋がっていきますように、と思う。
これから先も幸せな一瞬はきっと何度も訪れるでしょう。
それを忘れないように全て紡いでいけるように。
途切れることなく未来へ繋がっていきますように。

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