+シコウカイロ+
此花



 終止符

足に食らいついてきた
俺に
「捨てないで」
としがみ付いた。

何もかもがウザかった。
お前のその瞳はいつだって
俺を監視して
言いたいことの一つも吐かずに
ただ黙って寄り添っていた

それが愛だとお前は言った。

そんなモノ 必要なかった
ただ一緒にいれば
数倍楽しいんじゃないかと思ったから
前より確実に近づける方法を選んだだけだ
なのに
お前は前より愛を意識して
どんどん慎重になって
やがて何も言わなくなった

そうさせたのは俺なんだろう

だから「別れよう」と言った。

お前は泣いた。
俺の心もどこかで泣いていた。


2001年04月11日(水)
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