+シコウカイロ+
此花

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■ Dの食卓 ��

次に場面はとんだ。

私は自室で少年の死体をみて、少し戸惑っていた。
いつのまにか私は彼を殺していたらしい。
しかもすでに体型をとどめてなく、
目の前にあるのは、バラバラになった体であった。

私はというと、何事もなかったかのようにバラバラの死体を眺め、
どの部分をデッサンに使うか、真剣に考えていた。

外は灰色の空。
雨が静かに降っている。

薄暗い部屋の中で私は、少年の腕を手に満足気だった。
どうも私は「手」だけが欲しかったらしく、他の体部は邪魔に思った。
部屋に置いておいて、見たい時にすぐ見れる方が良いなとは思ったが、
そんな置き場所などあるはずがない。
途方に暮れていると、
窓の外から人々の声が聞こえてきた。

そう、私が誘拐し、バラバラにした少年の身内の人が、
少年の身を案じ探しているのだ。

窓から外を覗く。
すると、少年の兄らしい男の子の姿が見えた。

この時、初めて私の心に後悔の気持ちと、罪悪感
が芽生えた。

デッサンしたいもの。
選んだのはやはり腕。
私はダンボール箱に少年の腕を入れると
ガムテープでしっかり封をした。
小さいダンボール箱だったが、腕だけではまだ余裕があったので、
適当に詰め込んだ記憶がある。
それをタンスの上にのせると、
今度は残った胴体などを、庭へ抱えていった。

外は小雨だった。

人はいない。
スコップで掘った穴に死体を放り込むと、
土を被せた。

レインコートを着た私が濡れながら庭にたっている。

部屋に戻り、天井近くのダンボール箱を仰ぎ、
私は、夕食を取るために自室を後にした。

私には全く
罪を犯したという意識はなかった。



2001年05月23日(水)
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